78話 品に知性は関係ねぇ。
78話 品に知性は関係ねぇ。
凶悪な性能を誇る盾を装備したゼンドウは、
全身から異質な圧を放ちながら、
センを睨みつけて、
「暴露のアリア・ギアス追加。僕の今の存在値は……6080京だ」
「暴露のアリア・ギアス追加。俺の今の存在値は380京です、こんにちは」
軽口めいた言葉を返すセン。
いまだ、現状をほとんど理解していないが、
敵であるゼンドウを前にオロオロするわけにもいかないので、
必死にファントムトークを繰り出していく。
そんなセンに対し、ゼンドウは、明確な不快感を示しつつ、
続けて、
「暴露のアリア・ギアス追加。ただ数値が膨らんでいるだけだと思わないでほしいね。戦闘力に関しても、君を超えているという自負がある」
「暴露のアリア・ギアス追加。俺は俺より強い程度の雑魚に負けない」
「それは暴露でもなんでもないだろう」
「そもそも暴露を積む気なんかねぇからな。お前のモノマネをして煽っているだけだ」
「気に入らない男だ……下品で無様で愚かしい」
ゼンドウの表情が歪む。
「お前よりはマシだというのが俺の純粋最終結論だ。ちなみに、俺の視点だと、俺はかなり上品だぜ。バカなのは間違いないが、品に知性は関係ねぇ」
「あるだろ、バカ」
最後にそう言葉を交わし合ってから、
二人はぶつかり合う。
衝突と同時に、
空間が悲鳴を上げた。
超次元の殺し合い。
6080京VS380京。
もし、コスモゾーンの法則がなければ、
この一瞬で世界の全てが終わっていただろう。
存在値が京を超える二つの超次元生命が正面衝突すれば、
呼吸ひとつ、視線ひとつで、
惑星規模の崩壊が連鎖しても不思議ではない。
ちなみに、コスモゾーンの法則は、
どこでも同じ強度で作用するわけではない。
異常な生命エネルギーが集中する地点では、
制御レベルが即座に引き上げられる。
『想定された負荷を超えた』と判断された瞬間、
世界そのものが処理能力を増強する。
空間は密度を増し、法則は幾重にも重ねられ、
破壊を受け止めるための余剰が強制的に確保される。
過剰な演算負荷に備え、サーバーと冷却機構を増設するようなもの。
自我を持つ制御装置。
本来なら、京を超える存在値が向かい合った時点で、座標そのものが崩壊していた。
しかしこの場では、世界が先回りして耐久性を引き上げている。
拡散して世界を壊すはずのエネルギーは、逃げ場を失い、極限まで圧縮される。
被害は局所に封じ込められ、その代償として、一撃一撃の密度だけが異常なまでに研ぎ澄まされていく。
結果として、
世界はかろうじて形を保つ。
センエース神話の根幹にかかわるプライマルメモリ・セレナーデ『廃神』の連載を開始しております。
下から飛べるようにしてあります。
ぜひ読んでいただきたいです(*´▽`*)




