64話 究極超神化99ぐらいになれば、流石の俺も負けると思うから頑張れ。
64話 究極超神化99ぐらいになれば、流石の俺も負けると思うから頑張れ。
ゼンを追い立てながら、
センは、『先』を見越し、パチンと指をならして、
『先ほど回復させたミハルド』を、離れた場所へと転移させた。
「無粋なレフェリーはもういない。TKOも場外負けもないガチの世界で……さあ、最後の最後まで殺し合おう」
そう言いながら、センは、ゼンの頭を踏みつける。
「ぐぃ! ぅ、ぃい……こ、こんな……バカな……さっきの俺の攻撃……2兆以上の……出力だったのに……」
「ちゃんと計算してくれよ、ボーイ。俺は、『5000億の時のお前』の『700万倍以上強い』んだぜ。ってことはいくつだ? えーっと……2不可思議ぐらいか? もしかしたら、ちょっと間違っているかもしれんが、まあ、とにかく、今のお前よりははるかに強いってこった。たかが2兆の重力など俺には何も感じない」
そう言いながら、さらに踏みつける足を強め、
「つぅかよぉ……さっさと立てや。そして、何かしらに覚醒しろ。そうだな……理想としては、究極超神化10になってほしいな。いや、10ぐらいじゃ、負けねぇかもなぁ。お前、戦闘力がゴミだからなぁ。……お前のスペックを考えると……究極超神化30ぐらいになってもらわないとキツいかもなぁ。いや、30でもワンチャンあるな。……究極超神化99ぐらいになってくれれば、ほぼ確で負けると思うから、ぜひ、そこまで頑張ってくれたまえ」
――そんな、『ボコボコにされているゼン』を見て、
それまで必死に堪えていた『シグレ』が、
ついに限界を迎えた。
「ぁあああああああああああああああ!!」
大事な男をぐちゃぐちゃにされて、彼女の中で濃度の高い怒りが沸騰する。
ブチギレた表情で飛びかかろうとする……が、
その瞬間、
センは、
「呪縛ランク50000」
ノールックで魔法を執行。
シグレの身体が、その場で完全に停止する。
指一本、動かせない。
その光景を見て、ハルスが思わず声を漏らす。
「……は? 5万? ……は?」
理解が追いつかないという顔。
ゼンとセンの闘いは、センが強すぎたせいで、もはや何が何だか分からない領域に入っていた。
だが、ランク5万の魔法という異常性だけは、あまりにも分かりやすかった。
ゆえに、その一点が、ハルスの脳天を丁寧に貫いた。
「どういう状況だ、これは……冗談……それとも夢……」
震えるハルス。
動けないシグレ。
状況を理解できず、黙り込んでいるセイラ。
そんな彼・彼女らの視線の先で、
センは、
「どうした、ヒーロー。大事な女が見てんぞ。カッコいいとこ見せなきゃダメだろ。ヒーローなんだから」




