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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
最終A章 太陽。

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61話 絶対的な命の差。


 61話 絶対的な命の差。


 反射的に言葉を返してから、

 ゼンは息を整えつつ、問いを投げる。


「……あんた、マジで、なにもんだ? ずっと、ファントムトークを使ってっけど――」


「余計なことを考えているヒマがあるのか? 負けるぞ」


「……っ」


「冒険者試験に合格したいんだろ? 何が何でも」


「……」


「だったら、くだらねぇこと考えてねぇで、死ぬ気でかかってこいや」


「……そうだな……ああ、そうだ……」


 歯を食いしばり、ゼンは気合いを入れ直した。


「最初からフルスロットル……限界の全開でいく……」


 そう呟いた直後、

 ゼンは天を仰いだ。


「フッキィイイ! これが最後の出撃だ! だからぁああ! ありったけをぉおお!!」


 その絶叫じみた支援要請に、

 ゼンの内奥に眠るフッキが、即座に応えた。


 ――キィイイイン!!


 高周波の共鳴音が空間を貫く。

 魂魄が、異常な速度で引き上げられていく。

 躊躇も、減衰もない。

 加速は際限なく続き、

 ゼンという個を、限界のさらに外側へと押し出していった。


 ゼンは下腹部に力を集約し、

 喉が裂けるほどの勢いで、叫ぶ。


せんせいゆう!!」


 宣誓の直後、

 ゼンの背に、陰陽を歪ませたジオメトリを刻む巨大な龍翼が顕現した。

 超魔王軍ゼノリカの決戦兵器、

 ハイドラ・セイバーフッキ・ミラージュ。


 その強大なサブシステムとドッキングした瞬間、

 両者の魂魄が、ぐにゃりと歪みを見せる。


 一度、世界が静止した。

 蒼よりも碧い光が鋭く瞬き、

 乱れた歪みは、ゆっくりと均されていく。


 やがて、

 一柱の、輝く『殺神』が立ち現れた。

 アスラシリーズ特有の、ギラギラとした凶悪な輪郭と、

 ハイドラシリーズの、奇形的で禍々しい構造が、

 不気味な均衡を保ったまま融合している。


 聖なる輝きは、

 陽を裂き、陰を呑み込み、

 次第に、まがまがしく濁っていった。


 気づけばそれは、

 穢れた翡翠のオーラへと変貌している。

 嵐を想起させる凄艶な龍蛇と、

 残虐そのものを具現化した煉獄の烈鬼。


 弧を描いて垂れる龍翼。

 ギラついた武道袴。

 周囲に展開されるのは、ミラージュシリーズの追加装備。


 背中から生えた八本の剣は、

 『絶死の翼』であり、『蒼銀の後光』。


 その輪郭をなぞるように、

 碧の波紋が、整った歪みを刻んでいる。


 脈動する蒼黒の肉体。

 それを部分的に覆う、洗練された装甲。

 禍々しい『脅威そのもの』を纏ったゼンが、そこに立っていた。


 装甲の接続部は絶えず発光し、

 時折、ブシュゥゥと黒煙を吐く。

 胸部でまばゆく輝く、六角形で翡翠を含んだコアが、

 無尽蔵のエネルギーを生成し、

 ドクドクと駆動ラインへ流し込んでいく。


 肉体に密着した『邪悪なギュラリティフレーム』を荒々しく包む、

 碧を散らした金紫のフォトン。


 声も出ないほど神々しい。

 だが、とても美しいとは言えなかった。


 極悪極まりない、

 幻想的な死華が、静かに舞っていた。


「俺は、幽玄なる冥府の蜃気楼。聖なる殺神アスドラ・ゼッキ・ミラージュ」


 覚悟を込めて宣言するゼッキに、

 センは冷ややかな視線を向ける。


「普通なら震えあがるところだろうが……悪いな。足りねぇよ。情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ……そして何よりも――厨二力が足りない」


 そう言いながら、静かに武を構える。


「今のてめぇが、スペックそのまま1億人に分裂して束になってかかってきても、かすり傷一つ負うことはねぇ。それが俺とお前の間にある差だぜ、ベイベ」



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自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『廃神~ぼくのループものクトゥルフ高校生活もついに100周目突入~』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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命懸けの変身を遂げた相手に対して 「厨二力が足りない」と言い放つセンの強者感が凄まじい!
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