43話 よくもアニキと俺の自尊心を殺しやがったな!
43話 よくもアニキと俺の自尊心を殺しやがったな!
センの視界が血涙で赤く染まり、怒りだけが思考を支配する。
そのまま右の拳に大量のオーラをこめ、躊躇なくトウシに殴り掛かった。
トウシは反射的に両腕を交差させ、クロスアームでクリティカルガードを取る。
次の瞬間、ズガァアンッと、核爆発でも起こったかのような激烈な音が響き渡った。
衝撃波が地面を舐め、空気を引き裂く。
トウシは、防御した自分の腕がビリビリと痺れているのを感じながら、
歯を食いしばって衝撃を受け止めていた。
「……ぉお……やっぱり、すごい出力やな……」
トウシは低く息を吐いた。
クロスした腕に残る痺れが、いま受け止めた一撃の重さをはっきりと伝えてくる。
直撃を避け、防御に徹したにもかかわらず、この異常な負荷……
センエースの出力の異常さを改めて理解していた。
「田中・イス・トウシ! おめぇだけはもうあやまってもゆるさねぇぞ!」
センの瞳には、もはや理性の光は見えなかった。
怒りに歪んだ表情のまま、死んでも逃がさぬとでも叫んでいるかのような目でトウシを真正面から睨み据える。
「よくもアニキと俺の自尊心を殺しやがったな! 天誅にござる!」
叫びと同時に、センは踏み込んだ。
距離を詰め、間断なく放たれる拳と蹴りが、激しい殺気を伴って襲いかかる。
トウシはそれを冷静に見極め、最小限の動きでいなし、あるいは紙一重でかわし続けていた。
「ワシはおどれがたどり着いた極致のデータをコピーしただけ。パーフェクトコールもできん。完全な劣化版。そんな雑魚に劣等感を抱く必要なんかないやろ」
「雑魚……だと? 取り消せよ、今の言葉……俺のトウシをナメんじゃねぇ!」
「キモい言い方ぁ……なんやねん、俺のトウシって……」
「お前のことだから、どうせ、すぐにパーフェクトコールもできるようになるんだろ! 俺は詳しいんだ! そうじゃなくとも、てめぇは蝉原のアニキを殺した! 許さない! 俺の唯一の親友を、よくも!!」
センの声は怒りと焦りで震えていた。
冷静な判断は失われ、感情だけが言葉となって噴き出している。
「ワシへの攻撃を正当化するためなら、蝉原を友達呼ばわりすることも辞さない……その覚悟だけは称賛に値するけど……そろそろ、もうええか? 生産的な話をしたいんやけど……別に、蝉原、死んでへんし。普通にそこおるし」
その言葉を裏づけるように、場に漂っていた霧がゆっくりと収束した。
ぼやけていた蝉原の姿が輪郭を持ち、霧は実体へと変わっていく。
・お知らせ。
現状、仕事の環境が今年から変わってしまうことと、『現在進行中のプロローグ最終章の執筆』に、異常なほど時間がかかっていることから、漫画の方に時間を割くことが、完全に不可能な状態です。
2月に配信するのも不可能な状態なので、
「3月」に「最終巻」を配信するという形にさせていただこうと思っております。
この点に関する力不足に関しては、心よりお詫び申し和げます<m(__)m>
漫画に関しては、本当に力が足りませんでした!
申しわけない!!
その代わりというのもなんですが、
本編は、これまで以上に力を入れていく所存です<m(__)m>
クロッカ編に関しては、普通に継続していきます!




