34話 EZZパニッシャーは便利な魔法。
34話 EZZパニッシャーは便利な魔法。
「貴様だけはぁあああああ! 絶対に殺すぞぉおお! ウルトラバイオレット・ゼロゼロナイン!!!」
さらに覚悟を高めて、渾身の攻撃を仕掛けてくる。
だが、もう、スーバンの査定は終わっているので、
「うるさい」
ペシンと激烈な張り手でスーバンの頬をしばいて、一瞬で気絶させる。
完全に気絶してしまったスーバンを尻目に、
店主が、センの足元で、
「ゆ……夢だな……そうだ……意味がわからなすぎる……こんなことになるわけがない……そうだな……はは……」
と、現実逃避をはじめる。
そんな店主に、センは、
「そう。これは夢だ。というわけで、安らかにグッナイ」
言いながら、センは店主に魔法をかけて意識を刈り取る。
強烈な麻酔で眠らされた患者のように気絶した店主から、センは、ようやく足を離すと、
その流れのまま、スーバンに、
「EZZパニッシャー」
魔法をかけ、意識もろとも封印してから、アイテムボックスに回収する。
EZZパニッシャーは、同格以上を相手にする際には、カマセで終わることが多い魔法だが、超格下相手に使う際には非常に使い勝手がいい便利な魔法。
ちなみに、いまさら感がハンパないが、EZZパニッシャーの読み方は、
イーゼットゼットパニッシャーではなく、『イーズィーズィーパニッシャー』である。
スーバンを回収した直後、
蝉原が、不可視化状態を解除して、
センに、
「店主の方は回収しないのかい?」
「そっちは微妙だからいらない」
「原初産の人材は、どれもレア中のレアだから、よほどのゴミ以外は全部回収してもいいと、俺は思うけれどね。この店主だって、潜在存在値は5000兆を超えているし」
「……」
センは、そこで、
(……蝉原の目も、原初人の潜在存在値が見えているっぽいな……蝉原のやつ、今、どんぐらい強いんだろ……俺のディメンションアイでも存在値がまったく見えねぇってことから推察するに、普通に、俺と同等か、あるいはそれ以上……んー……今の俺以上ってことあるかぁ? まあ、こいつの場合、その可能性もなくはないんだよなぁ……)
数秒ほど考えてから、
センはピエロの顔をして、
「……まあね。それよりどうだった、俺の悪人ムーブは? なかなかの極悪ぶりだと自負しているんだが。悪のカリスマに、ぜひ採点してもらいたいね。お前の悪人評定は、最新のカラオケマシンの採点より信頼できる」
「マイナス30点だね。話にならない」
「えー、まじでー? なんでー?」




