11話 センエースとセミハラユーゴ。
あけおめ、ことよろです!
元旦ということで、新年しょっぱなから元気にイベントをやっていきます!
一日5話投稿と、イラスト投稿!
少しでも楽しんでもらえたら幸いです!!
そして、予告ですが、
ここから、センエース神話が大きく動いていきますよぉ!!
――というわけで本日の1話目!
11話 センエースとセミハラユーゴ。
――意識が戻った時、
センは『グロラリアのダンジョン』の中にいた。
原初の世界に存在するダンジョン。
パラソルモンと同じぐらいの難易度で、存在値20~30程度のモンスターがうろついている迷宮。
石壁に囲まれた通路はひんやりと冷え、足元には微かな湿り気が残っている。
苔の匂いと、古い土の気配が混じった空気。
探索者向けに整備された痕跡はあるが、今は人の気配が一切なかった。
「……原初の世界……で、間違いないな」
センの記憶は完全に残っている。
色々あったので、多少頭がバグっている感は否めないが、大筋に関してはきちんと把握できていた。
『超苺』が拾った『鍵』を使い、過去の原初の世界にタイムスリップしたこと。
過去の流れを変えないよう、不可視のまま観察を続けたこと。
二次試験後、過去のセンが仮免で真・第一アルファへ旅立ったのを見届けたこと。
自ら三次試験に参加し、『輝木たちを狩れ』という命令を受け、グロラリアへ向かったこと。
そこで遭遇したショデヒから、バーチャル・ディメンション・クラッシュを受けたこと。
そしてその後、蝉原の謀略に巻き込まれ、最後の魔王の世界と大一アルファを旅したこと。
すべて、曖昧さはない。
痛みも感情も、はっきりと覚えている。
「……輝木たちは……」
センは無意識のうちに周囲を見回した。
通路の奥にも、背後にも、彼女たちの姿はない。
その時だった。
背後から、落ち着いた声が響く。
「何を言っているんだ。輝木は君の中で翼になっているじゃないか」
聞き覚えのある声音。
悪意と敬意が入り混じった、絶妙に異質な声質。
「蝉原……」
振り返ると、そこに蝉原が立っていた。
石壁を背に、腕を組み、いつもの人を惹きつける微笑みを浮かべている。
場違いなほど余裕のある佇まいだった。
「ショデヒのバーチャル・ディメンション・クラッシュは、幻想じゃなくガチの過去改変系技能だ。色々と複雑な過程を踏んで世界がぐちゃぐちゃにはなるけれど、結果は事実として現実になる。ま、ようするに、輝木という個体は普通に死んで、今は君の翼と共にある」
淡々とした口調で告げられる内容は、あまりにも重い。
センは蝉原の目をじっと見つめ、
「……」
黙って続きをうながした。
蝉原はニコリと微笑み、
「で、現状、薬宮トコと合体している。もっと言えば、君の翼の中にいるクロッカとかセラフとか、その他の連中もみんな、薬宮トコとして一つにまとまっている。ま、全部、同じ因子だから、当然と言えば当然の帰結」




