157383話 やめろ! この女がどうなってもいいのか!!
究極超神化のナンバリングテーマ。
『1』は開闢。
『2』は破戒。
『3』は諧調。
『4』は異端。
『5』は増幅。
『6』は反逆。
『7』は飛翔。
『8』は無限。
『9』は……『究極』
157383話 やめろ! この女がどうなってもいいのか!!
「やめ――」
トコが制止するよりも速く、
センは、自分の命を、トコの中へと注いでいく。
触れている手のひらから、温度と光が流れ込み、彼女の輪郭が微かに揺れた。
「いらん! やめろ!! 意味ないやないか!! ここまで、なんのために頑張ったと――」
「お前の命令を聞かなければいけない理由が、俺にはなさすぎる」
「やめろ! マジで! ああ、もう!!!」
心底からイラついている声。
トコは叫びながらも、握られた手に力が戻っていくのを感じていた。
ただわめくだけではこの状況を解決できないと、その聡明な頭脳が悟る。
トコは必死に頭をまわし、その結果たどり着く。
「あんたが死んだら、あたしは自殺するからなぁああ! 脅しちゃうぞぉお! あんたのおらん世界には一ミリたりとも未練はないからなぁあ! あんたの命であたしを蘇生した、その直後! コンマ1秒以内に、自分で自分を殺す!!」
バキバキの目で叫ぶ。
その声音には、確かに、わずかも脅しの要素がない。
センは、命を注ぐのを途中でやめて、
「……ああ、このままだと、お前、マジで自殺するな。確実に……」
「当たり前じゃ! せやから、やめろ! 意味ない!」
「……んー……」
「悩む事なんかないやろ! もうええ言うてる! あたしは死にたいんじゃ! 疲れたんや! いったい、どんだけ頑張ってきたと――」
「どうしよっかなぁ……んー」
「だから!」
「じゃあ、一緒に死ぬか?」
「……はぁ?」
「いいよ。それでも。最悪」
「……」
「お前を殺して、お前から借りた命で長生きしようとは流石に思わねぇ。でも、俺が命を返してもお前は死ぬ。詰んでいるな。……だったら、もう一緒に死ぬしかねぇな」
「……」
「正直、やるべきことはまだあるが……まあ、有能な知り合いが何人かいるから……あとのことは、そいつらに任せることにしよう。あいつらなら俺よりうまくやれるだろう」
「……」
トコは焦る。
自分の命を盾にすれば、どうにかなるかも……と安易に思ったのもつかの間、センの方から、死ぬ覚悟を見せつけられてしまった。
握られた彼の手は、迷いのない狂気を帯びている。
どうしたものかと、散々悩んだ末に、
「じゃあ……半分こ」
「はぁ?」
「分け合おう……それって無理?」
「今の俺では、お前の器を用意できねぇ。プライドが呪いみたいになっているからな。……俺の命を半分やった上で、毘沙門天を器に魂を保管するという形で、ギリギリ、命を繋ぐことはできるが……」




