157379話 割りとガチな本音。
本日の5話目!!
クリスマスイベント、完遂(*´▽`*)
157379話 割りとガチな本音。
世界の基礎がきしむほどの力が、ラストの器を無理やり押し広げていく。
その結果、900京にまで落ち込んでいた存在値は、ゴリっと異様な破砕音を伴って跳ね上がり、一瞬で1700京へと爆上がりした。
膨張の嵐に秩序はなく、ただ『数字の暴力』だけが肉体を支配していた。
「死ねぇええええええ! センエースぅううううう!!」
膨れ上がった力が、形を持たない咆哮となって世界を削った。
「どぇええええ!」
大気が裂け、地面が波打ち、ラストが踏み出すたびに影の津波が押し寄せる。
目は狂気そのものに染まり、涎を飛ばしながらセンへ一直線に突撃した。
振り抜かれた腕は質量を超えた一撃となり、黒い激流が連撃へと変わり、嵐のごとく叩き込まれる。
センは一歩も退かず、その全てを正面から受け止めていた。
衝撃が地を割り、空気圧が炸裂し、拳と拳がぶつかるたびに雷鳴にも似た轟音が響く。
「と、トコの命がけの奇策で、ようやくちょっと弱体化したと思ったら、また強化。数値的には最高値ってワケじゃないっぽいが、戦闘力がギュンギュンに研ぎ澄まされてんなぁ……勘弁してくれや……さすがに、そろそろ泣いちゃうぜ……」
吐き捨てるような呟きと共に、センは肩を落とした。
牙をむくスロース。
戦いの最中とは思えないほどの失意が、その声には滲んでいた。
薬宮トコがいなくなり、虚勢を張る相手がいなくなり、本音の弱音がこぼれ出る。
冗談めかしているセリフに、本気の涙声がにじむ。
センエースだって、所詮はただの人間。
心がないわけじゃない。
絶望を感じる心は残っている。
「これ、絶対に死ぬぜ、俺……だってお前の存在値、マジでやべぇもん……てか、なんか、まだ上がってねぇか?」
ラストの中で、プライドが適合し始めてきている。
プライドの『トロイの木馬的な嫌がらせ』を……ほかの大罪でねじ伏せている。
奪われたラースが轟々と燃え盛る。
グリードとグラトニーがケタケタと笑う。
そして、中心にあるのはエンヴィー。
莫大なる嫉妬の炎で、プライドを焦がす。
結果、
「はっはぁああああああ!!」
ラストは完成する。
完全なる大罪。
バラバラだった罪が一つにまとまって、
調和された無欠の個体へと進化する。
――その存在値、2500京。
その圧力を前に、センは、うなだれて、
「きっつぅ……」
心底からの吐露。
そんなセンの前で暴風。
空を裂く波動。
体勢を崩したセンに、ラストは迷いなく踏み込み、そのまま顔面へ全力の蹴りを叩き込む。
ギリギリのところで回避。
センの頬をかすめる。
かすっただけで、センの命が、しけったロウソクの火みたいに揺れる。
センは距離をとりながら、額の汗をぬぐい、
「はぁ……はぁ……逃げたいね……いっそ、死にたいよ……苦しくて、辛くて……マジでイヤだ……なんだよ、これ。詰み方がエグすぎんだよ。……ふざけんな……」
「センエース!! ようやく死ねるぞ!! 感謝しろ!! やっと死ねるんだぁ!! バカみたいに長かった貴様の旅が!! ようやく終わる!!」
「……嬉しいね。マジで……もう、こんな辛いことばっかりの神生、やだよ。終わらせてくれ……切に願う。どうか、殺してくれ」
というわけで、もうだめです、おしまいです!
流石に無理!
勝てません!




