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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神L3章 色欲。

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10話 インタビュー。


 10話 インタビュー。


 ――センエースが財務省突撃を宣言する直前に時間を戻す。

 月曜の朝。

 渋谷の交差点は、なおも封鎖されていた。

 周囲には警察と自衛隊の車列。歩道には記者たちが群がるが、線の内側に入ることは誰一人許されない。


 その中心――無人のスクランブル交差点に、ただ一人。

 青い長羽織を霧雨に濡らし、虚空を見上げる男――センエース。

 街路のガラスが彼を映し出し、誰も近寄れないのに、どの視線もそこに吸い寄せられる。


 巨大スクリーンに、赤文字が浮かぶ。

 《特別インタビュー 生中継》


 経緯はこうだった。

 国内大手テレビ局の若手アナウンサーが、編集局の反対を押し切り、カメラ片手に、たった一人で、この場に赴き、命を賭してセンと交渉したのだ。


 『――わ、私は殺されても構わない。報道の使命として、国民にあなたの言葉を届けたい!』


 恐怖で膝を震わせながら、一歩も退かずに勇気を見せた。

 彼に利益動機はなく、本心から『人々はセンエースを知る権利がある』と信じていた。


 その覚悟を、センは認めた。


「お前の質問には答えてやる。ただし――お前だけだ」


 センは低く言い放つ。


「……今後、他のやつがノリでインタビューを仕掛けてきたら殺す。これを世界に伝えろ。もしバカが真似して死んだら、その責任はお前にある」


 若きアナウンサーは、唇を噛み、蒼白な顔でうなずいた。

 

「しょ……承知しました」


 ――人類史上もっとも危険で、もっとも注目されたインタビューが始まった。


 アナウンサーはカメラを構え、震える指先を隠すようにマイクを握り、声を張る。


「……あなたは、多くの人を殺しました。それは『神の正義』なのですか?」


 センは横顔だけを向け、指を組む。


「正義を騙る気はない」


 アナウンサーは喉を鳴らし、次の問いを重ねた。


「……では、人の命を奪ったことについて、どうお考えでしょうか?」


 センはわずかに目を細め、宙を仰ぐ。

 雨粒が睫毛を伝って落ちる。


「人が人を殺せば、刑罰の対象になる。……だが俺は人じゃない」


 声音は淡々としていた。激情も後悔もない。


「人だった時期もある。だが今は違う」


「……自分は『神』だと?」


「呼び方は自由だ。俺は事実として、『神』という『種族』に『進化』した。……が、それは、結局のところ、ただの進化にすぎない。キリンの首が伸びたのと、大差ない」


 肩を竦める仕草。冷笑にも、真剣にも見える曖昧さ。


「俺をどう認知するかは――お前らの勝手だ。悪魔や独裁者と呼びたければ、お好きにどうぞ。それを理由に殺しはしない。批判は自由にすればいい。だが、誹謗中傷は辞めておいた方がいい。シンプルにイラついて殺してしまうかもしれない」


 アナウンサーは言葉を失いかけ、必死に勇気を振り絞る。


「……では、改めて伺います。命を奪うことに関して――」


 センが声をかぶせた。


「質問に答えよう」


 その瞬間、空気が張りつめた。


「俺は俺のルールを絶対視している」


 センの瞳は氷のように澄み切っていた。


「俺に牙をむいた者、一定以上の罪を犯した者――それらはすべて罰する」


 アナウンサーはかすれ声で問い返す。


「……『嫌なら従え』、ということでしょうか?」


「そうだ。俺に牙をむくな。そして罪を犯すな。……簡単なことだろう?」


「それは……独裁では?」


「罪を犯すなと言われて、独裁だと反論する。筋が通っていないと思うのは俺だけか? 会話になってない気がするぞ」


「……」


「俺をどう判断するかは自由だが、罪を犯すなという命令に、無意味に反抗する意味はあるのか? 嫌がらせの反論は停滞と腐敗しか生まないと、国会を見ていれば分かりそうなものだが?」


 怒りでも、激情でもない。

 ただ『事実』を告げるかのような静けさ。

 それが何よりも恐ろしかった。


「では……次に……あなたが殺してきた方々の『遺族』に……なにか、メッセージはあるでしょうか?」


 テレビの向こうで『おお、そこに踏み込むのか』と、皆がかたずをのむ。

 SNSでは『あのアナウンサー、死んだ』などという声が溢れた。


 熱を増す民衆の体温とは裏腹に、

 センは、淡々と、


「お前らは落雷で家族が死んだ時、雷にメッセージを求めるのか?」


「あなたは落雷ではない。あなたには理性と言語能力がある。ただ降り注ぐだけの雷とは違い、意思をもって他者を殺めた。ならば、遺族に、説明責任がある」


「お前は今日だけで、数百億を超える微生物を殺した」


「……ぇ」


「腸の中で数百億の菌を殺した。顔を洗うたびに、数千万の常在菌を削ぎ落とした。サラダを噛んで胃酸で溶かすたびに、数億の命を潰した。……その遺族に一人残らず釈明してこい。そのあとだったら、お前の望むメッセージを、そのまま口にしてやるよ」


「……」


「どうした? さっさと行ってこい。まさか、俺だけに命を奪った責任を追及するつもりじゃないだろ? それとも、微生物と人は違います……なんて、ズレたことを言うつもりじゃないだろうな? だったら、俺はこう返すぜ。命に差があると考えるその傲慢さを恥じろ。お前も微生物も、俯瞰でみれば差なんざねぇよ。自分は人間様だから特別? ありえるか、そんなこと」


 カメラは沈黙を切り取る。

 全国放送の画面越しに、人々は固唾を呑み、息を止めた。


【SNS/日本大国】

〈怖すぎるのに、妙に納得してしまう……〉

〈「俺は人じゃない」って……終わったろこれ〉

〈微生物に遺族って……屁理屈すごw〉

〈命を奪っているということに変わりはないって話だろ。そんなこともわからないの?〉


【SNS/アメリカ合衆大国】

〈まじで神インタビュー〉

〈……『ルールは俺だ』って宣言だろ。自由も民主も全部無効じゃん〉

〈正義を騙らない神……逆に本物っぽいのがヤバい〉


【SNS/中華人民共和大国】

〈ゆがんだ支配そのものだ。人民はどう受け止める?〉

〈歴史の天命が移った瞬間を見ている気がする〉

〈人と虫けらを同じと考えるなど言語道断〉


【SNS/欧州】

〈哲学の講義みたいだった〉

〈……『進化した種族』と自称する時点で、人類は交渉の対等者じゃない〉


【SNS/中東】

〈彼は悪魔かもしれんが、悪魔だとしても、秩序を与える悪魔だ〉

〈ウラマーが何て言うかで明日からの祈りが変わる〉


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自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『廃神~ぼくのループものクトゥルフ高校生活もついに100周目突入~』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
インタビューという構成が神がかっていました。 命を賭したアナウンサーの勇気と、 それに対するセンエースのロジックが対比されていて、 まるで法廷劇のよう。各国SNSの反応を挟むことで、 世界規模の動揺と…
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