3話 そこそこ使えるコマ、ネブミー。
自作コミカライズ版を買ってくださった読者様へ。
本当にありがとうございます<m(__)m>
少しでも楽しんでいただけたのであれば幸いです!
ブーストしてくださっている読者様へ。
本当に……ありがとうございます!
その想いに応えるべく、まだまだ、センエース神話を、必死に紡いでいく所存です!
3話 そこそこ使えるコマ、ネブミー。
「詳しい説明はいらねぇ。その辺のあれこれに興味ないから」
そう言いながら、音文は、スっと、視線をゼンドウに向ける。
意識なく漂っているゼンドウを見つめながら、
「いまさらどうでもいい事ではあるが……けど、あっちは貴族で、こっちは奴隷って……流石に、扱いに差がありすぎねぇか?」
「ゼンドウはラスボス役だったからね。仕方ないよ」
そう言いながら、うーんとノビをする蝉原。
「今回の最大の目的は達成した。キズハラとゼンドウの強化……その代償として、ゼノリカの面々を鍛える事に協力してしまったけど、最終的な結果を見てみると、どう考えても、こっちが受けた恩恵の方が大きいね」
「俺は無視かよ」
「最終的には、キズハラセイヤが君の器になる……予定だから、キズハラが強くなったということは、君が強くなったということだよ」
「……」
「ま、あくまでも予定だけどね。他にもっといい素体があれば、そっちを使うだろうし……別に『そういうのはいいかな』って思った場合は、君を単体で使うだろうし」
「俺の扱い、雑じゃね?」
「そうかな。だいぶ優遇していると思うけど? 一応とはいえ、明確に大幹部扱いにしてあげているじゃないか。数値が足りないから右腕にする気はないけど、そこそこ使えるコマだとは思っているよ」
「……そういう、微妙な扱いが一番腹立つんだけどな……」
音文の発言をシカトして、蝉原は、
すいすいと、『蝉』を操作しつつ、
「……『ユウガ』は解放、と。TS化した異次元同一体は扱いが面倒でダルいな。呼び出したやつがたまにバグるの、マジでやめてほしい」
ため息をつきつつ、『さいごのまおうのせかい』の管理を任せていた蝉原優雅を解放する。
「……あと、残っているのは……ああ、『98番』の処理か……98番は……」
色々と考えてみた。
どういう処理をすべきか。
ぐるぐると、高速で頭を回転させた結果、
「……もういいや。知らん。正直、そっち方面のアレコレには関わりたくない。クソ面倒すぎて吐きそう。ソル関係の対応は、もう、ソルに全部任せる。……『純粋結論に到ること』は受け入れたけど、『システムエンジニアとしての仕事』を任されたつもりはないんでね」
と、そこで、次元の皮膜が、かすかに震えて割れた。
薄い穴の向こうから、当然のように、
――『9番』が静かに一歩、こちらへ出てくる。
蝉原は椅子にもたれたまま、特に感想もなく、目だけを動かした。




