冒険者達②・ギルマス ④・ルルナの家族 視点
トコトコトコ。
スオウがライラの側まで寄り『ルナは大丈夫なのか?』と、心配そうに聞いて来た。
ライラは横に顔を振った。それを見たスオウが隣に座り小さなサソリの尻尾をユラユラと揺らしながら、ライラの話を聞いた。
「疲労からの体調不良だとは思いますが、もしかしたら何かの病気なのかもしれません。医者に診てもらわないと分からないのです。
それに、熱が下がらないことにはどうにも……神獣様、申し訳ありません」
ライラは目を伏せて、申し訳なさそうに答えたが。
『ワレのことはスオウと呼び捨てで良い。
それと、なぜライラが謝る?
ワレは逆にお礼を言いたいぞ』
「スオウ、ありがとう」
と、会話をしていると大きな足音が聞こえ、乱暴に扉が開きギルマスが入って来た。
この大きな足音は、ドダドダドダッッ!
勢いよく扉が開き、バゴォォンッッ!! と開き。
「えっ? やだ、あの扉斜めってる」
ベギッ……コーーン、コロコロ……。
「ルナッッ!
ルナは大丈夫なのか!?」
俺が扉を乱暴に開けたせいで、一部分とそのボルトが取れてしまい、扉が壊れていた。
「テオル……静かにして下さい!
あと、扉が壊れています。
そんなに乱暴だとルルナも壊れてしまいます!」
『……人間にしては破壊力があるな。
ただの扉だが……』
チラッと壊れた扉を見て、冷や汗をかきながら弁明する俺。
「と、扉は壊れてしまったがルルナを壊したりなんかしないぞ!
そんなことより、ルルナは?」
「熱が高くて……疲労なのか何かの病気なのかはまだ分かりません」
真っ赤な顔にぐったりした身体、息が荒いルルナの側まで恐る恐る寄った俺は、大きな手でルルナの頬を触れ目を大きく見開いた。
「こんなに熱が……。
早急に医者を呼んで来る。
ルナのことを頼んだぞ!」
「分かったわ。
テオル、急いでるからって転ばないように!」
「お、俺はガキじゃねぇぞ」
「そう。ならいいのよ……。
(テオルは慌ててる時に限って転ぶのよね)」
本当かしら? っと疑わしい目つきで俺の後ろ姿を見たライラは、無言のまま椅子に座って看病を続けた。
俺は廊下を転ばずに走ったが、案の定ギルド内の食堂で椅子に足を引っ掛けてすっ転んだ。
ガッターーン! ガラガラ、ドゴォォォンッッ!!
その場にいた冒険者たちに心配されていたが、笑われてもいた。
「やだっ、ギルマス大丈夫なの?」
「おいおい、大丈夫かよ……ぷふっ……」
「プッ…(ルルナのことで必死なのに笑っちゃ失礼よね)…コホン……テオル……、落ち着いて下さい。
今ドルバルがお医者様のところへ行っていますので、ルルナのそばにいてあげて下さい」
俺はおぼつかない足取りで一旦椅子に座り、気分が昂っているのを落ち着けようと「水をくれ!」と、冷たい水を飲み、少しではあるが頭と体全身の熱が水によって冷まされていき「ふぅっ」と、息を吐くように冷静に戻った俺は床を見つめていた。
ギルドの扉が開き、ドルバルと街医者が急いでルルナが寝ている部屋へ移動して行くのを目で追う俺だったが……。
「テオル、何をしているのよ。
早くルルナの所へ行って下さい!」
ローランの言葉にハッとした俺は、ルルナの部屋へ急いで駆け込んだ。
「ギルマス……」
「……」
ライラの覇気のない声にドルバルの無言、不安な気持ちが押し寄せていたが。
「ふむ、これは……よく頑張ったね。
診断から言います。
疲労と王都で流行っている流行り風邪ですね」
俺は流行り風邪と聞き、冷や汗がながれた。
「なっ、流行り風邪だと?
先生、ルルナは治るんだよな?
大丈夫なんだよな?」
「えぇ、ルルナは今頑張っている最中です。
この薬を1日に毎食後と就寝前の4回飲ませて下さい。
医者である私が出来るのはここまでです」
「ありがとうございました」
──ルルナの家族視点──
フワッと周りが暖かくなり懐かしい声が聞こえていたが、私は睡魔に負け。そして、眠った。
「ルルナ、よく頑張ったな。さすが俺の自慢の娘だ!
神獣様が認めたギルマスが親になるなら安心だ!
ルナ、俺の一族が動いてるから安心して良いからな」
「えぇ、そうね。
わたくしのお兄様がごめんなさい。神獣様と罰してください。
でも頑張りすぎは駄目よ?
これからもいろんな壁にぶつかり、行き詰まることもあるだろうけど、その壁を乗り越えて行くのですよ。
あなたは1人ではないのだから、周りを頼りなさい。
私達はずっとルルナを見守っているわ」
「僕の可愛い自慢のルナ。僕の親友が動いているから、もう安心していいからね。
僕達のルナ、新しい両親と幸せになるんだよ?
マロン、いつもルナのそばにいてくれてありがとう。
大好きだよルナ…マロン……」
「聖獣様、マロン、ルルナのことをよろしくお願いいたします」
『ピュルルゥ!』
『ワレの主を守ってくれたこと感謝している。
ルナの父・母・兄よ、ワレはルナを守ると誓おう!』
「「「ありがとうございます」」」
3人の姿はフッと消え、3つの小さな光が星空へと登って行った。
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