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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 三章 “キョウト”へ
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086.盗賊の口上を聞ききらないのはセオリーよね?



薄く光る膜が商隊を覆う。


同時に敵意レーダーは消しておくが、必要な時にまたすぐ展開できるよう、なんとなく手に握りしめておく。


「レーダーはもう見れないんで、気をつけてくださいよ。。。?」


ポソっと言ったソレをしっかり拾って返事をくれる


『ソレも了解した。』


通常アーティファクト、レプリカは同時使用が出来ない。


大吉さんが知る限りではクゥさんと私が複数のアーティファクトを同時使用出来る貴重な例外だそうだ。


だが、昨夜の話し合いで他の人には出来る限り知られないようにする、ということになったのだ。改めて。


危険な状況になろうとも。


それでも、どうにもならず使用する時は“しょうがない”ということにしよう。とも言ってくれた。


何か特別なことができる1人がいた場合、どんなに小さなことでもそれに利用価値があった場合。


面倒なことに巻き込まれるに決まってる。。。


クゥさんはそのあたり上手く誤魔化してやっていたそうだけど、私はそんなことができる自信はない。



先ほど展開した結界(ガード)は最後尾の馬車と、護衛チームの馬まで囲ってくれているようだ。


後ろの方から護衛チームの騒ぎ声が聞こえたから。


“なんだこの光は”とか“お前ケツが光の素手に出てるぞ大丈夫か?!”とか。


少なくとも外には出れるようである。

というか、実験通りならば外にも出れるし中にも入れる。


だけど刃物や打撃の攻撃は防げる。


ベルカナのアーティファクトの実験中にやっておいたのだ。


火矢も跳ね返せるなら良いのだが。。。


大吉さんの方の音だけ常に拾っておこう。


「見たところ。。。護衛がいるようだがその人数で立ち向かってくると?」


嘲笑うようにいうハゲ。多分ハゲ。


「一騎当千とは言わないが、それなりの実力だと自負している。ちなみにそこの馬車の上にいる男の名は大吉だ」


フェイがそう言うと、盗賊たちに明らかにざわめきが起きる。


「なんだって?!」

「そんな話聞いてないぞ!」

「え、あのいくつもの組織をぶっ潰したって言う。。!?」


色々聴こえてくる。

っていうか組織ぶっ潰すって。。。一体何を。。。?


遺跡探索者兼何でも屋って。遺跡探索の方が副業だった感じなのだろうか?


声の大きさ、位置からざわついてるのはハゲではなくその他の奴ら。


「・・・ほぅ・・・貴様が大吉か。。。天雷の大吉・・・」


二つ名まであるんだ?!


「一応引退した身だ。そう煽ってくれるなフェイ。。。」


苦笑しながら言ってるっぽいけど、すごく楽しそう。


「すまんな、必要ない戦闘は怪我人を増やすだけの不毛かと思ったんでな。

大吉の名を出して引くならよし、ってな。

だが。。。煽っただけになったらしい」


聞こえてくる不敵な声。

意外と抗戦的だった!フェイ!


「昔世話になった組織がおまえに潰されてるんで借りを返すいい機会かもしれんな。だが今回は───」


何を言うのか聞き耳を立てているところに、

相手の口上を聞き終える前にアグネスの一撃が披露される。


石弾(ストーンバレッツ)!!!」


向かって右側の盗賊たちに向かって周囲の石がものすごい勢いで飛んでいく。


今回は──のつづきがふつうにきになる!!

もう一回言わないかしら?!


とか思っていると土煙がこちらまでやってくる。


「おい、やりすぎだ。アグネス!」


結界(ガード)で阻まれて中までは入ってこないが、かなり視界は奪われた状態。


フェイが何かのアーティファクトを発動させる。


「風よ!!」


どこからともなく風が渦を巻き少なくともこの場からは土煙が消える。


エレメント系アーティファクトの威力スゴィ。



風がさった後、聞こえてくる盗賊たちのうめき声。

一体全体。。。どんな威力なの。。。?!



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