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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 三章 “キョウト”へ
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068.ペアルック



占いには決まった1つの意味はない。タロットにしたって1枚のカードに複数の意味がある。そして読む説明書や解説本が違えばその意味さえも変わってくる。


ルーン文字はそれがまた顕著なので、自分の気に入ったホームページを写メっておいて。参考にさせてもらった。


再生、成長という意味を持つベルカナは傷を再生してくれることをイメージして。そして普段から色々なことに対して成長できるよう願いを込めて。



「それはどうやって試す?」


「そうなんですよねー。

まさか本当にわざと怪我するわけにもいかないですし。。」


「しかし、再生か。

医療用と言うと五芒星の入ったアーティファクトが一般的だから考えもつかなかったな。。」


「医療用?」


「一般的なやつで言うと、

怪我に効くアーティファクトは五芒星に水晶、

病気に効くアーティファクトは五芒星に翡翠、

って言った感じのがあるんだ。」


その組み合わせは碧空作品でよく見た。。。!!


やっぱりこの世界を意識して作ってたんだ。。。

クゥさん。。。。。!!


「とりあえずコレは帰ってからでもいいかな、と思います。“再生”なんで、爪切ってそれが再生するか試してみようかと」


「なるほど。しかしそれなら作ってすぐに試せたんじゃ?」


「思いついたのが今なんですよー」


それならしょうがない、と水とアルジズのアーティファクトをわたしに返す。


「じゃぁ残りは連絡用アーティファクトだったか?」


「そです。」


受け取り、代わりにコウモリの入ったアーティファクトを二つ取り出す。


1つはイヤカフ、もう1つは片耳ピアス。


「音をできるだけ外部に漏れないようにするための耳飾りにしてみました。

大吉さんは耳にピアス穴ないんでイヤカフです。」


はい、とわたすと。


「おぉ、小さいのにしっかりした作りだな。」


イヤカフの資材も買いだめたところだったんでちょうどよかった。


「ブラブラしてる部分にコウモリと水晶の半分が入ってます。小さいお花がどれくらい効果があるのかしんぱいなとこなんですけど。。

もしブラブラするのが煩わしいなら別の形にするんで言ってください。」


耳につけてみて首を振ってみる大吉さん。


「そこまで違和感はないけど───

アレだな、長時間はきついかもなー。」


「わかりました、じゃぁ後で固定してみます。」


そう言いながら自分の左耳にピアスをつける。


はっっっ!!!

もしかしてコレってある意味ペアルック?!!


1人心拍数上がるわたし。


「じゃぁお互い少し離れて、背を向けて小声で何か言ってみましょう。」



反対方向へと10歩くらい進み振り返ると、大吉さんも振り返り手を振る。


背を向けて耳につけたアーティファクトを意識して、念じてみる。


スイッチオン。


ボソボソと誰にも聞こえないように喋ってみる。


(もしもーし、聞こえますか?)


(おぉ、よく聞こえるぞ。スゲェなコレ!声が直接届くのか!)


(タイムラグもこの距離だとほとんどないみたいですね。遠くなれば遠くなる程タイムラグが出てくると思うので、そこらへん要注意です)


向き直り、スイッチオフと念じる。


「どのくらいの距離まで使えるのかまでは試してる時間がないのでとりあえずここまでにして帰りましょう」


「あぁ、そうだな。見張の連中にもできるだけ仕事を楽にしてやろう」


そう言って遠く離れた所にある廃墟に向かって手を振る。



蓮堂さんが送ってくれてた警護の人がそこにいるのだろう。



ひとまず無事に実験を終え、帰路についた。



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