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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 三章 “キョウト”へ
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063. 通信系アーティファクト



「で、辛子兄妹から依頼だ。

チャクラ対応のブレスレットを3本作ってくれ、と。

一本は提出用、2本は買い上げ。」


「ぉお。。。なんだか嬉しいですね。。。

自分の作った物が役所で登録されるとは。。。そしてオーダーまで。。。!!!」


昨日2本作って持って行ってみたのだ。

石なしのものと、石ありでトルマリンを使ったものを。

智さんが不在だったので、預けてきたのだが、もう返事が来たとは。


「っていうかどういう風に連絡来たんですか??」


今日は郵便とかも来てた記憶はない。


「あぁ、政府機関が持ってるアーティファクトで鳥が出せるやつがあってな。手紙を運んで来るんだ。

ついさっき俺の部屋に来た。」


そう言って少し小さめの封書から手紙を出して見せてくれる。


「伝書鳩みたいなアーティファクトががあるんですか、面白いですねー。」


手紙には確かに大吉さんが言ったことが書かれていた。それと預かっている2本は提出、納品時に返す、とも。


「お返事とかはどうするんですか?」


「残念ながら一方通行のアーティファクトで、目的の人物に渡したらすぐに戻っていってしまうんだ。」


なるほど、遠隔操作系のアーティファクトになるわけか。

もうちょっと融通が効くといいのに。


ん。。。?もしかして。。。


「そのアーティファクトってもしかしてレプリカですか?」


「よくわかったな。そうだ。オリジナルは“きょうと”の政府機関に保存されてるはずだ。」


「じゃぁオリジナルはもしかしたら返事もできるようなものかもしれませんね。。。」


スマホも電話もないこの時代、郵便はとても大切な連絡手段。

スマホとまでいえずとも、トランシーバーみたいな物があると便利なんだけどな。。。


「納品しにいくときに、頼んだら見せてくれますかね?智さん。」


「大丈夫だと思うぞ。

ん?通信系のアーティファクトに興味あるのか?」


「はい。来週の“きょうと”行き。必ずしもずっと一緒に行動できるとは限らないじゃないですか。

もし逸れてしまった場合の連絡手段が欲しいなーと思って」


連絡は。取れないより取れた方がいい。


「・・・クゥさんと使ってたのの片方があるが見てみるか?」


思わぬ情報に飛びつくわたし。


「見ます!!!」


飛びついた直後に気付く“片方”・・・?


「それってペアで使う物ですか・・・?」


「そうだ。もう片方はクゥさんが持ってる。」


・・・!


「クゥさんがいなくなってからすぐに使ってみたが反応は全くなしで。

まぁだから“あぁ、帰ったんだな”って思えたんだが。」


大吉さんがちょっと待ってろ、と自室にソレをとりに行ってくれた。


「コレだ。」


そう言って差し出したのは金色だったであろう宝箱のような物だった。


蓋を開けると、金古美の四角い殻枠に何やら鳥の絵が描かれているレジン作品が。


見返り美人のように振り向いている鳥の目先に小さいドライフラワーがあって、可愛らしい。


レジンの透明部分に少々違和感を感じてよく見てみると、おそらく水晶が入ってるのか、クラックがチラ見できる。


「コレはこちらで作った物ですよね?」


「あぁ、作るところを見せてもらったから間違いない。」


黄変が進んでいるけど、気泡もなく丁寧に作られていることがわかる。


「これの能力はペアになっている物を持つ者との通信が可能だ。ただし、二つを一緒に1週間に一度、1時間でいいからこの箱に入れなければならない。」


「・・・なんだかスマホの充電のような・・・」


そう言いながら箱の中を見ると。。。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 伝書鳩風のアーティファクトは便利ですね! でも一方通行か、まあそれでも便利には違いないが。 通信系のアーティファクトか、マスターすると凄いことになりそう♪
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