表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
54/343

053.役所で手続き

わたし達は四階に着くと、受付で用紙を2枚受け取った。少し離れたところにあるカウンターで、そこに備え付けられているペンにて用紙に書き込んでいく。


今度はわたしも記入が必要で。

書類の文字が自分にも読める、書けれる日本語であることにひとまず安心した。


時代も違い、はては別世界であることも判明して。

まだ他に違いがあるのか、とドキドキワクワクな毎日なのだ。


「こんな感じで大丈夫ですか?」


書き込む内容は、住所は大吉さんのを丸写し。

他は名前と、何のボランティアに出て何をしたか、大体の拘束時間等。


「いいだろう。じゃ、出しに行くか。」


受付に戻り、用紙を提出する。


「先日の陥没事故のボランティアですね、審査のほうに回しますので、しばらくお待ちください。」


「ありがとう。」

「ありがとうございます。」


大吉さんが通路挟んで受付の反対側のベンチに腰掛けるのに続いてその横に座る。


「何も問題がなければ、15分前後で終わるし、ちょうどいいだろう。」


ポイント、何も問題がなければ。

わたしの存在に問題ありまくりだと思うけど、スルーされるといいなー。



そして、それは来た。

5分もせずに来た。


「あ!大吉さぁ〜ん!

お久しぶり〜!元気してた?」


階段の方から、小走りで駆け寄ってくる女性が1人。


こちらの服装って割と自由な感じで。

役所の人も、腕章つけている以外は皆自由な服装をしている。一階三階の受付の人は前合わせの甚兵衛みたいな服だったけど、四階の人はTシャツ。

そして今やってきた人は、Yシャツにスラックスっぽい黒ズボン。そして腰までの長い髪を後ろで一本の三つ編みにしている。


立ち上がり挨拶する大吉さんにつられて一緒に立ち上がる。


「小百合ちゃん、久しぶりだなー!

小百合ちゃんがここにいるってことは、智も?」


「兄さんならもうそろそろくるわよー!

大吉さんがご無沙汰だったから、仕事も楽で良かったんだけど。まさかまた厄介な件を持ち込んだんじゃないでしょうね?」


くだけた関係なようで。そして“智”てことは辛子さん??


「う。。。まぁな。。。」


気まずそうに頬をポリポリとする大吉さん。


「そちらの方は?」


「はじめまして、藍華です。

今大吉さんのところで修行させてもらってます。」


話をふられたので軽く自己紹介。


「きょうとの方から来ててな。

しばらくうちにいることになってるんだ。

こないだの陥没事故のボランティアでも大活躍だったんだぞ」


嬉しそうに紹介してくれる大吉さん。


「じゃぁボランティアの手続きを今?」


「あぁ。書類は出したから、審査待ちだ。

で、警察からの依頼で遠出することになったから、智

に急ぎで鑑定審査をしてもらいにな。」


ペアで使わねばならないアーティファクト、その片方の踊る棒人間の指輪は受けた依頼に必要だからね。。


「急ぎの鑑定ね、わかったわ。

準備を進めてくるわ。

呼び出しされたら出来るだけ早くきてね!

藍華さんも!」


そう言って上の階へと小走りで向かう。


良い人そうだなぁと思いながらもう一回ベンチに座り、戦うことになった時のイメージトレーニングをしてみる。


戦うって言っても。。。

フライパンがわたしには丁度いいのではないかと本気で思い始めているのだが。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ