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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
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052.役所へgo!

トントンと話は進み、あっという間に護衛に参加することとなり、陥没事故の際のボランティア収入で必要物資を揃えるべく、翌日は午後半休することになった。




『午後半休』という看板を戸の内側にぶら下げ、


「よし、じゃぁ行くか!」


戸を閉め、鍵穴のあたりに鍵をかざす大吉さん。

すると鍵と鍵穴が光り、そして消える。


「なるほど、そうやって鍵しめてたんですね!」


「普通の鍵もついてるけど、これでも閉まるからほとんど使ってないな。」


「へー。」


一度使用すると、効果が持続するタイプ、ということか。


「鍵もアーティファクトなんですよね?」


「クゥさんの、な。」


「それって、ものすごい安全頑丈な鍵なんじゃ。。。」


ここの治安がどんな風なのかはわからないけれど、十数年問題もなく、長期で仕事に出てることもあっただろうけれど侵入者がいないって、すごいことなんじゃないだろうか。


「いろんな意味で安心ではあるな。

さ、役所はちょっと遠いから出発するぞ」


向かった先は、おそらく都庁があったあたりだろう。

当然の如く都庁の建物はない。

というか、高い建物自体が存在しないかのようだ。

1番背の高いものでも5階建だった。


途中、皇居の近くも通ったけれど、警備の警察官がいたりして、守られていた。


「今、陛下は『きょうと』の方にいらっしゃる。数年に1度お住まいをこちらに移されているんだ。

その時には街の様子が、またちょっと違った雰囲気になるな。」


そう言った感じの色々な場所のガイドを聞きながら、都庁のあったであろう場所に建つ5階建の役所に入っていく。


「おー大吉っちゃん!

久しぶりじゃないか?」


「あれ、オレはもう引退だー!ってこないだも叫んでませんでしたか?」



建物に入った瞬間に色々な人から声をかけられるのも、大吉さんの人柄故だろう。

多少いじられキャラみたいなところもあるようだし。


一階の窓口で、次に通される場所に案内されるらしく、書類に記入を済ませて、受付番号のようなものをもらい、三階へ向かう。


「なかなか良いシステムしてますね。

ここに来る全員がインフォメーションで向かうべきところに案内されるって。」


何したら良くてどこに行ったらいいか分からずにウロウロする人もいない。に到着し、そこの受付へ行く。


もしかして、識字率が下がってたりするのだろうか。。。


「そうか?ずーっとこうだったから何も感じないが。」


何を、どこでどうしたら良いってわからない人が、いてもいなくても大丈夫なシステムってすごいと思うのだけど。

まぁいいや。



「三階で申請してその後すぐに審査ですか?」


「ひとまず書類に記入だ。

毎回同じ理由で来るのに書類に記入するのもめんどくさいんだがな。。」


まぁそりゃーお役所では毎回同じ理由かどうかなんて感知してないから当然だとは思うけれど


「三階がアーティファクト関連のフロアになってて、書類書いて申請をし、場合によっては後日審査だ。

審査できる人物が在中していたなら即日だが、こればっかりは行ってみないとわからない。

で、申請の後書類の確認等もあってすぐに審査にはならないから、ボランティアの料金受け取りをその間にしてしまおう。」




エレベーターやエスカレーターはなかった。

階段で登り、三階フロアへ到着。

慣れた手つきでさらさらと書類を書き、受付に手渡すと、



「お久しぶりです大吉さん、

もう1時間ほどで担当者の辛子からしさん戻ってくるのでお待ちいただけますか?」


「ありがとう、じゃぁボランティアの手続きのほうに行ってくるよ。」


スタスタと階段の方に引き返していく大吉さん。

わたしは受付のおねえさんにペコリと一礼して後に続く。


「さ、ボランティアの手続きの方はもう一階上だ。」

「ところで。辛子て名字ですか?」

「あぁ、下の名前はさとしだ。ヒョロメガネのインテリだがいいやつだぞ。仕事柄アーティファクトにも詳しいし。

クゥさんを連れてきた時にも世話になっててな」

「連れてきた?」


おうむ返し気味に聞くと、少し言いにくそうにして大吉さんは話だした。


「棒人間の指輪の申請に、な」

「じゃぁもしかして、辛子さんはクゥさんが何処から来たか知って。。。?」

「あぁ。彼女が自らバラしてた。彼なら大丈夫でしょ、と言って。クゥさんの事を知る数少ない俺の友人だ」

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