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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
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045.色々激しい舞子さん




「ちょっと!大吉さん!!!」


カロンカロンカロンカロン!!!!



バァァァアアアン!


と扉を開いたは舞子さん。


「あれはないわ!あれは!!

あれっぽっちで足りるわけないじゃない!!!」


「舞子さん、大丈夫ですからー!!」


舞子さんの腕にしがみつき、飛び込む勢いを減らしているつもりだが、さすが中身は男の人。


ぜんっぜん!かなわない。

勢いも減ってるのか減ってないのかわかんない。

っていうか、アーティファクトのおかげで(?)見た目はまるっきり女性なのだけど、実際の姿は筋肉隆々なのだろうか。。。。。??



「とりあえず2、3日分にはなるんで大丈夫です!!

あとは自分で稼いで買いますから!!!」



時刻は昼ちょとすぎ、お客さんもそこそこいて皆昼ご飯なり、食後のデザートなりを食べているところへのこの乱入。


「大吉っちゃん、少ないのはいかんなー。」

「女の子っちゅうのは物入りなんだからなー!

だろぅ?舞子ちゃん?」


昨日も来てたおじさんたちがヤジを飛ばす。


「ツケで来る客が多くてなー。手持ちの金額がちょうど少なかったんだよ!!」


じゅわっっっとフライパンを振りながら言う大吉さん。


いつの時代も商売というのは大変なものである。


ゴンゴン進んで定位置のカウンターに座る舞子さん。


「ひとまずまけさせたからたりたけど!!

コーヒーの一杯でも奢ってもらおうかしら!」


「ありがとな、茶菓子もつけさせてくれ」


スッと小さいけど上品な雰囲気のチョコレート系の甘味とコーヒーを出す。


「驚いたわ、タイミングいいじゃない。」


「仕事の関係でこれくらいの時間には戻ってくると思ってたんだよ。」


2人の間に流れている雰囲気は独特で。

未だ舞子さんの実際の姿を知らないわたしには、腐れ縁よりも深い良い関係ができているようにしか見えない。


「よく知ってる仲って良いですね。。。」


少し寂しいのと、悲しいのと、色々な感情が入り混じって、ボソっと出てしまった台詞を舞子さんだけはしっかり聞き取っていた。



「じゃぁわたしちょっと上で作業してきます!

舞子さん、本当にありがとうございました!

お預かりしたピン明日には仕上がるんで、よかったら明日も来てくださいー!」


「あ、おい、昼飯くらい持っていけ!」


そう言ってラップをかぶせてある大きめのお皿を1枚差し出す大吉さん。


中にはおにぎりと、枝豆、付け合わせにおそらく煮物のようなものがある。


「ありがとうございます!

ひと段落したら下りてきて手伝いますね。」



パタパタと店の奥へ行きその場を後にする。






早速思いついた作品を形にしたい。


その一心で昨日から続けている、めがね留めチェーンの修復作業の合間に、色々とやってみる。


「あとは繋げるだけ。」


レジン作業は、太陽光に頼ることとなるため、日の出てる、日の当たる時間が望ましい。


幸い窓際は朝日も夕日も入る位置。


今回のはそこまでたくさんのレジンが必要ではないから大丈夫だけど。。。。。。



詰め替えようの大ボトル。があるからしばらくは大丈夫。でもこれがなくなったら。。。

あと接着用のボンド。。。

こっちにある接着剤がどんなものか後で聞いてみよう。



レジンを使わない方にも移行はできる。

“作ること”が好きな自分だ。きっとレジンがなくなっても別の何かを見つけれるだろう。


世の中にはレジンアレルギーで製作を断念される方もいるし。。。


自分もそうなるかもしれないと思いながら続けている。




だけど・・・・・







ふと思ったのだ。

あのクゥさんの三箇条。


あれはアーティファクトだけに止まらないと思うのだ。


ただでさえアーティファクトをコピーする、というレプリカを作る技術が現実として存在しているのだ。


ならば材料のコピーさえも可能かもしれない。。。!



試してみる価値は、ある。


だが、それにも材料は必要不可欠。


レジンの元になるものって何。。。。。。





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