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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
31/343

030.思い出と、想いと。

「持ってくる。ちょっと待っててくれ・・・」


その動きは重く、気持ちが沈んでるからだろうことは容易に想像がつく・・・。

多分報告義務とかあるんだろう。

役所にこういう力があって、こういうものでした、という。


が・・・


こぅ胸にチクチクくる気持ちは・・・・・・

ソウだからなんだろうか・・・?


生まれてこのかたそういった色っぽい事柄に出会ってこなかった身としては。。

慣れなさすぎて突っ伏したいしもんどりうちたいけど・・・・・・


とかなんとかグルグル考えていたら、いそいそと戻ってくる大吉さん。


それはシンプルだけど、良い物だろうな、見える良い艶の木の箱に入れられていた。


開けて中から封筒といくつかの紙がまとめられた冊子のような物を取り出す。


「これらがデザイン画だ。その中でこれ。

これがこのアーティファクトのデザイン画。」


束ねられた中からあるページを開き、見せてくれる。


これが碧空さんのデザイン画っっっ。。。!!


筆で書かれたソレは。

ぅん、たしかにこのアーティファクトのデザイン画だとはわかる。

わかるけどこれはっっっ


「・・・・・・SNSではデザイン画をあまり載せてなかったので・・・・・・初見なんですが。


うん、確かにこれのデザイン画デスね。」


素敵、というよりはオモシロ系なデザイン画に、楽しい気分にさせられる。


「やっぱりこの真ん中の部分、スワロなんだ!!

きっとコレがここでは手に入らない物ですね。。

他はなんとかなりそうですもん。」


あと気になるのは。。


「これ、もしかしたら誕生石シリーズかもしれません」


「誕生石シリーズ??」


はてなを飛ばしてくる大吉さん


「誕生石って知りませんか?」


「なんか昔はそういうのがあったと聞くが・・・

失われた文明の一部分かな・・・・・・?」


「ここに1月ガーネットて書かれてるじゃないですか。」


「ああ、確かに。」


「こういう書き方をするっていうことは、多分他の誕生石でも作ろうとしてたということだと思うんです。」


誕生石シリーズ、チャクラ シリーズ、ソレは碧空さんの定番シリーズだから。きっとそう。


「なるほど、そういう意味の1月、か───」


そしてこの魔法陣、六芒星は“力を取り込み増幅する働き”を示す。六芒星の作用がそのものならば。。。


「ガーネット、クリスタル、そして棒人間の効果を増幅したような効果があるかもしれないですね。棒人間の力がどんなものになるか、使ってみないとわからないとこが難しいところですけど」


「試してみる他あるまいな。。」


「試して確認してから役所に提出・・・ですか?」


「・・・そうなるな・・・」


やはりその事で沈んでいるのか。

ショボンと肩を落とす大吉さん。


「じゃぁ一つ聞きたいんですが。

闇市場で見つけたものも提出するんですか?」


「特殊なものはそうだ。

ただ事前にレプリカを作らせてもらっている。」


レプリカを手元に残してるのか・・・


「よく許されてますね、事前にレプリカ作るって。」



「そりゃーオリジナルとレプリカでは力の差がはっきりしてるからな。そこは役所も了承してる。

入手に要した代金と、レプリカを作ることが闇市場で碧空作品を発見した時の報酬って事で落ち着いている。」


「ちなみにふと気になったんですが、その指輪は。。。?」


直接渡されたものとはいえ、碧空作品。

提出しなかったのだろうかと聞いてみると、


「コレと同じ物をクゥさんが作ってくれてな。同じタイプ、同じ能力、一個あれば十分でしょ?!って交渉してな。

これまでのアーティファクト発見の賞与みたいなものとして戻ってきた。」


また懐かしそうに・・・・・・


「っていうか白すぎませんか大吉さん・・・

もうちょっと強か(したたか)でもいいんじゃないですか・・・?」


「苦手なんだよ・・・。めんどくさいし。

指輪はまぁクゥさんがそんな俺の気質を考えて用意してくれたんだがな。」


「ソレも置き手紙に?」


「いや、ここに滞在することに決まった時。

役所に一緒に行くことになってな。直接交渉したんだ。

これまでの俺の発掘記録出せーとか発掘にどれだけの労力かかるか知ってるかーとか、色々まくし立てて。

今思い出してもすげぇなって思うよ・・・」


うわ〜ぉ、普通に日本人気質の方ではなさそうとは思っていたけど、スゴイ。


「じゃぁ大吉さんを見習って、白くいきましょう。考えがあるので、提出は数日待ってください。ソレ、ちょっとお借りしても・・・?」


「あぁ・・・。気をつけてな・・・?

あと、一応明日の朝店開く前にソレの試しに行こう。できるだけ開けた場所で。」


ある程度の爆発が起きても大丈夫のような場所へ行くことにして、その日は就寝。置き手紙は後日読ませてもらうことに。


大吉さんは明日の分の仕込みをしてたようだ。


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