表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
27/343

026.再生の日の御伽噺


「その──再生の日、というのは一体何が・・・・・・?」


「・・・・・・御伽噺風に話すと・・・・・・


ある日ある時 隕石が


たくさんたくさん 落ちてきて、


それと同時に 数々の


天変地異が 起きました。


全てが破壊 され尽くすと


みんなが思った 直前に


光り輝く 神様が


アーティファクトを 持ってきて


それで世界を 救ったよ



そこからアーティファクトの歴史が始まり、

破壊された文明はなんとか生活に困らぬ程度には残り、

様々なアーティファクトとレプリカによる

文明の発達を始めることとなったのです。


以上。」


・・・・・・・・・。


「なんというか・・・。

あんまりセンスのない御伽噺ですね。

身も蓋もないというかなんというか・・・・・・」


「まぁな。でも本当にこういう絵本があるんだぞ。俺だって暗記するくらい読み込んだ。

ちなみにアーティファクトはそれ以前には存在していなかったらしい。」


隕石で天変地異が起こるのはわかる、だけど神々が〜から突然ファンタジーになってる感じがしてならない。


「隕石、地震、津波、噴火、日本が大ダメージだったのは確かで、被害をアーティファクトが抑えたのも確かな事実ではあるんだ。

陸続きの外国では隕石の落下したアマリカ、ラブシル、サウジアラピア、ルシアが被害甚大だったそうだな。」


「え・・・・・・今言った国名をもう一度言ってください。」


「アマリカ、ラブシル、サウジアラピア、ルシア」


アメリカ、ブラジル、サウジアラビア、ロシア??!

いや、ロシアは言語によってはルシアって発音するところがあったような気がするけどそれは今は置いといて。


「なんでそんなニアミスみたいな名前・・・・・・?」


「もしかして藍華の知ってる国名と違うのか?」


黙りこくるわたしに大吉さんが言う


「聞き間違いかと思ったんですがそのようです・・・。」


「クゥさんも大爆笑してたからもしかして、と思ったんだが・・・」


大爆笑って・・・・・・クゥさん大吉さんにそれを話さなかったのか・・・。


「これらの国が改名したとかいう記録はないはずだ。わずかに残っていた歴史書からも改名の記録はなかったはず──」


「可能性としては長い年月の間に自然と名前が変化していった、

再生の日を境に正しい名前が途絶えた?

それともここは似ているようで別世界。

でもどこから分岐したかはわからない。

けど、大吉さんの時計のアーティファクトは確かに私が作った物で・・・。」


頭がこんがらがる。。。!


「似たように発展した別の世界、ってことか・・・?」


「その可能性も高いですね。残った歴史書を信じるならば、ですけど。」


まぁ、世界が違うとか同じ世界の未来であるだとか、今の自分になんの関係があるのか?と言われたら、特に何がどうなるわけでもないし、別にどうでもいい。

というのが本音なんだけど・・・興味本位で知りたいといえば知りたい。


「クゥさんは何も言ってなかったですか?」


でもそうなってくると、ここにきたクゥさんがわたしがSNSで知るクゥさんなのかもわからなくなってくるけど。


「あの人は・・・

何というか・・・・・・

ただひたすらに楽しんでたからな・・・。

再生の日の話もしたし、地図も見せたが特にはなにも。

大爆笑してただけだ。」


腕を組みつつ目を瞑り、何かを必死に思い出そうとする大吉さん。

大爆笑してるクゥさんを見て、何も不思議に思わなかったのかな・・・・?


じっと大吉さんの顔を見つめていると、何を考えているのか察したらしく


「いやー・・・あの時な。

相方無くして数ヶ月だったんで。

疲れてたんだな。きっと。

嵐は寝てすぎるのを待って言うだろ?」


いや、折を見て逃げよ?


「質問はしたんだが、全部は知らない方が楽しいこともあるのよ、とか言ってはぐらかされたんでそれっきり・・・」


なんとなく理解した。


「来てしばらくは藍華と同じようにアーティファクトの修復やら製作やらで色々手伝ってもらってたんだが、慣れてきたあたりでちょくちょく1人で外出するようになって。川向こうの方に散歩に行った時に・・・・・・

何かがないって言ってたな。

自分のいたところではあったものが無い、と。」


「川向こう・・・・・・?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] この世界のことが色々と分かって 楽しくなってきました。 優しい感じがする文章が心地よいです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ