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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 二章 そして事故?はおこった。
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021.ワイヤーの仕入れ先は秘密デス

食べた分だけ減った荷物。

残った物を分散して持ち、店へと帰り着いたのは15時頃だった。


「さて、朝の仕込みを無駄にしないためにも、店は開けるぞー!」


気合入れて仕込みの処理を続ける大吉さん、

わたしはアーティファクトとレプリカの、簡単な修理を担当することに。


「大吉さん、本当に資材使っていいんですか?」


とりあえず今はアーティファクトコーナーのすぐ横のテーブルを1つ作業用として使わせてもらうことにして、そこにいくつかの道具を持ってきて広げている。


そしてこの資材で、これらを修復してくれると助かる、と言われて渡された資材を見て言う。


何故ならものすごく質が良さそうだったから。


「このワイヤーなんか、わたしもよく使ってるやつにそっくりなんですよ。

今の技術でこれを作ったり買ったりって、

え?!できるの?!!

ってかこんな良いものがあるの?!!って言うレベルでビックリというかなんというか。」


「はっはっは!

安心しろ、大丈夫だし、質も保証する。仕入れ先は企業秘密としておくけどな!今は。」


なんか含みのある言い方されたので余計に気になる。


「じゃぁ遠慮なく使わせてもらいますけど・・・。」


ぶつぶつ言いながらも作業を開始する。

手元の明かりはこれまた可愛らしいレプリカランプ。

明るさの調整は3段階だそうで。

どう言うロジックでそうなってるのかとても気になる。

時間ができたら研究してみたいな。


「交換が必要な部分はどんどん交換してくれ。最終的なデザインは藍華に任せた!」


「いいんですか?!」


「昨晩藍華の作品いくつか見せてもらったろ?

それらから考えるに問題なしとみた。

注意事項は、切れ端とか古くなってちぎれた部分とか、全部集めてとっておいてくれ。再利用するから。」


再利用・・・

オルゴナイトの材料にするのかな?


などと思いながらサクサク作業を進めていく。


このカンは自作だろうか、時々切り口が粗いものがある。

カンの数が少ないのは『飾り』としてより、『実用品』として使用されることが主だからだろうか。


2重カンは沢山ある。


今頼まれた作業は古くなってちぎれてしまっているチェーンの直し。

2cmチェーンと多分4ミリ玉の天然石を眼鏡どめでつないでいるシンプルなロングチェーン。

眼鏡どめだけのチェーンも少なくない。

チェーンの製造は難しいのだろうか。

あとは皮紐等の紐系のものが多い。


不思議なのはつないだだけの物も立派なアーティファクトになるということ。

アーティファクトになる条件としてはおそらく金属、天然石、レジン、ガラス、のいずれかが入っていること、だろうか?


皮にしても何か細工の入っているものは力を持っていそうだ。


皮に素敵なエンブレムのような模様の入ったペンダントトップが数品並んでいるから。


そうこうやっているうちに、いい匂いが漂ってくる。


「今作ってるのは本日のメニューってやつですか?」


煮物系の匂いで。さっき市場で目一杯食べたのにまたお腹が空いてきそうな、強烈に美味しそうな匂いが漂ってくる。


「まぁそうだな、ご飯っていうよりは“つまみ”って感じのな。」


じゅ〜じゅ〜という音と共に香ばしいかおりも。


閉店は20時だけど、晩ご飯晩酌向けのメニューかな。


なんというか。。常に己との戦いを強いられそうだ。この店。常に良い香りの漂う店内。



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