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ハンドメイダー異世界紀行⁈  作者: 河原 由虎
第一部 四章 キョウトにて
179/343

178.その手の位置は…………

「わっ……わたしが転んじゃっただけなんです!!」


 ガバッと起き上がり立ち上がろうとするが、転んだ衝撃で体が驚いているのか、もたもたと状態を起こすと、


「じゃぁその手はなんなんだ?」


 アグネスがニヤリと笑い指した先はわたしのおしり。


 そこには大吉さんの手がしっかりと。


「んきゃぁあああああ」


 思わず叫ぶと体が俊敏に動き立ち上がることができた。


 全員で部屋に上がって、転んだだけだと事情を説明するもからかわれ、二人して顔を赤くすることとなる。


 そうこうしているうちにも夕食が運び込まれ、プチ宴会が始まり、大吉さんの気持ちを確認する勇気は引っ込んでしまっていた。


「えー! 増血まで必要だったって、じゃぁ藍華酷い怪我だったんじゃないか! 何やってんだよ大吉」


「大吉さんはちゃんと助けてくれましたヨ!」


 疲れが手伝ってか、軽い食前酒で自分が酔っていると感じながらもわたしは反論した。


「増血だって、大吉さんもしてくれたんですからー…………」


 言って、思い出したくないことまで思い出してしまう。


「……も?」


「…………それはもー置いといて! 二人は今日何してたんですか?」


「私たちは今日はのんびり観光。明日はちょっと小さい依頼を受けたんで午前中だけ仕事、だな」


「大吉と藍華は大忙しじゃないか。帰りの出発前にはちゃんと休めよ?」


 そっか、二人も何か依頼を受けたんだ。


 食事が進み、終わる頃にはもうかなり酔いも回っていたようで、そこでわたしの記憶は途切れた。




 目を覚ますと、朝焼けが美しく。

 いつのまにお風呂に入ったのか、体はさっぱり浴衣も着て。わたしはふかふかのお布団の中で目を覚ました。


 起き上がり見てみると、記憶にあった宴会でぐっちゃぐちゃの部屋は綺麗になっていて、隣の布団には大吉さんが。

 アグネスとフェイはいつのまに自室に戻ったのか。


「記憶が…………」


「ん……藍華……起きたのか…………?」


「お、おはようございます……」


 大吉さんも起き上がり、枕元に置いてあった時計アーティファクトで時間を確認する。


「ん……7時前か。ちょうどいいな」


「あの…………スミマセン……昨晩の記憶が……夕食の終わりあたりからないんですけど……」


「……そうなのか…………?」


 大吉さんは口に手を当ててあらぬ方を見上げている。

 少し顔が赤いような気もするが、何も言わないので待ちきれずわたしが口を開く。


「な……何か変なことしましたかワタシ…………?」」


「……いや…………特にそんなことは…………」


 視線はこちらに向けぬまま、大吉さんは何かを思い出そうとしているのか、少し間を置いてから続けた。


「……飯食った後、アグネスと風呂に行って……戻ってきて速攻で布団に潜り込んでたぞ」


 何も変なことは喋っていない……? でもじゃぁ何で大吉さんはそっぽ向いて赤く………


 そこまで考えてハッと気づいた


 自分の浴衣の胸元が少しはだけていることに。


「きっっっ着替えてきますー!」


ご無沙汰してますお待たせしました!


今晩、オマケ部分追加しますのでよろしかったらそちらもどうぞ(*´∀`*)

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