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色とりどり危険

 俺がそっと盗み見ている試合はかなり自由で和気藹々としたものだった。普通ビーチバレーでもサッカーでも競技となれば国際ルールだとか競技規則などがあったりするものだが、これは非公式の試合であくまでも練習の一環、しかもここは異世界とあってその辺りはかなり適当に運用されている様だ。

 1チームの選手数も6人いるし、GKはFPが手袋だけ装着して――因みに本来のGKであるユイノさんとタッキさんは少し離れた場所でニャイアーコーチとボナザさんに特訓を受けている――代わりばんこに担当している。スローインも本来であればキックで入れるか手で投げるか選択できるが、一律スローインで行っているようだ。

「エオン、グッドフィーリングだよ!」

 とは言えそれ以外は如何にもビーチでやっている感が出ている。例えば浮き球を多用したパス回し。下が砂なので素早いドリブルやパスは使用し難く、軽く浮かしたボールを繋いでゲームを組み立てるのが主流になりがちだ。

 今も、前線でパスを受けたエオンさんがリフティングしながらボールをキープし、フリーのツンカさんへ繋いだ。何時もはボールを持ちすぎ目立つ派手なプレーばかり選びがちな芸能人ならぬ芸能エルフも、環境に強いられてか球離れが良い。

「普段からあれ位シンプルにサッカードウしてくれれば、もっと出番をあげられるのになあ」

 俺は思わずそう独り言を漏らした。何もお洒落なフェイントやすかしたパスを嫌っているのではない。使い処を覚えて欲しいのである。

 ……余談だがエオンさんの水着はお洒落な玉虫色のビキニ。ツンカさんのは胸の上とお腹の部分が透けている白のワンピースだ。これらについては何の非の打ち所もない。

 前者はアイドルらしくキラキラだがビキニで露出度が高く、後者は

「ギャルが着るにしては地味じゃね?」

と思わせてからのシースルーである。どちらも自分の魅力と魅せ方を良く分かっている。繰り返すが文句のつけようが無い。

「ひゅー! ナイスシュート!」

「危なかったですわ! 今のは反則じゃなくって!?」

 しかし、俺が水着の品評をしている間に砂浜では文句というか物言いが入っていた。この直前、青い競泳水着のリーシャさんが見事なオーバーヘッドシュートでゴールを決めていたのだが、そのボールをヘディングでクリアしようとしていた紫のビキニパレオ付き水着のガニアさんの頭を蹴りかけていたのだ。

「何ですかガニアさん! リーシャ姉さまのゴールにケチをつけるつもり!?」

「いや普通に密集地での危険なプレイだと思いますけど……」

 その横で子供みたいな黄色いワンピースを着たエルエルさんと黒いセパレートのパリスさんが軽く言い合いになる。本来であれば場を仕切りるであろうザックコーチの姿は無く、ナリンさんとジノリコーチもGK達のエリアで何か話し合っていた。

 審判役のアカサオさんはやれやれといった表情で顔を突き合わせているだけだ。

「良いゴールだし、何よりもらしい! よなあ」

 下へ降りて仲裁する訳にもいかず、俺は無念さを込めて呟いた。ビーチサッカーの特色として良く映像で流されるのが、先程のようなアクロバティックなシュートなのだ。

 これもやはり下が砂ゆえの特徴で、ボールが空中にある時間は多いし背中から落ちてもあまり痛くないしで割とやり易い。だから度が過ぎた危険なプレーはもちろん反則をとるべきだが、アレを禁止してしまうとビーチサッカーの特色や良さが消えてしまう事となる。

 繰り返すが、今からノコノコと出ていってそれを解説したりジャッジしたりする訳にもいかないけどね!

「そう熱くなんないのー」

「そうですよ。とりあえず怪我が無くて良かったです」

 こういう時、やはり自然と主導権を握るのがシャマーさんとダリオさんの友人コンビだ。ベンチに座っていたドーンエルフ達が出てくると、他のエルフ達の視線が一気に集まった。

 俺の視線も、ピンクと黄色のビキニを着たシャマーさん……を通り越し、赤いビキニのダリオさんへ集中する。何故か理由は割愛する。

「おやおやどうしたぴよ?」

 そこへ目立つのが大好きなスワッグも駆け寄ってきた。恐らくザックコーチは水着だらけのフィールドに男の自分がいるのを遠慮してこの場にいない。しかしこのグリフォンに遠慮は無い様だった。

 いやミノタウロスとエルフ以上にグリフォンとエルフの間に大きな違いがあって、そういう部分に気をつかわなくても良いというのはあるだろうが……。アイツ、割と守備範囲広くてエルフ妻とかにも平気で色目を使うんだよな。

 それでいて今は普段みたいに飛んで来ず、走ってくるという気遣いはあるし。たぶん砂埃を立てない為だよね? なかなかのモテ鳥類雄である

「今のゴールを認めるかどうかで口論になっていまして」

 ダリオさんが悩ましげにため息を吐きつつそう説明し、俺とスワッグは同時に揺れる姫様の胸へ視線を走らせた。何時もは服の上からそれを眺めているが、直接となるとまた別の感動がある。

「なんだ、そんなことかぴよ」

 スワッグはそう言いながら羽をダリオさんの肩の上に置く。くっ、馴れ馴れしい奴め! と俺は内心で憤ったが、グリフォンは次にもっとこちらを慌てさせる一言を吐いた。

「だったら……向正面にいるショーキチ解説員に聞けば良いぴい!」

総合ポイント1000を越えました! ありがとうございます!

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宜しくお願いします。

╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ

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