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ハワイ会戦 第20章 石垣 再び戦場へ 6 1つの邂逅 それが意味するもの

 みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れ様です。

 多分、自分は甘いのだろう。


 軍用ナイフを構えて、飛びかかってきた少年兵を、射殺しようとした小松の89式5.56ミリ小銃の銃身を押えた時に、石垣は思った。


 少年兵を死なせたく無かったし、小松に少年兵を殺させたく無かった。


 その代償は、自分の死だ。


 自分に迫る少年兵の持つ、軍用ナイフの刃の光が目に入った時、小松を庇うように突き飛ばした。


「石垣君!」


 小松の叫び声が、耳に入った気がしたが、そこから先は意識が真っ白になった。


「!!?」


 我に返った時、驚愕の表情を浮かべる少年の顔が目に入った。


 石垣の喉元寸前まで届いた刃を、石垣は、両の手の平で挟み込むように、止めていた。


(・・・え?・・・えぇ!?何で!?)


 自分でも信じられなかったが、その後の石垣の動きは素早かった。


 そのまま、少年の腹部に蹴りを入れた。


 小柄な少年は、石垣に蹴り飛ばされて、背中からひっくり返る。


「・・・・・・」


 奪い取った、軍用ナイフが地面に音を立てて落ち、石垣は、ヘナヘナと座り込んだ。


 自分でも、何が何だか理解出来ず、我に返って全身から力が抜けた・・・そんな、感じだった。


「Damn it!!(チクショウ!!)」


 倒れた少年は、すぐに起き上がると、素手のまま腰が抜けて呆然としている石垣に、掴みかかってきた。


「甘い!」


 石垣と少年兵の間に立ちはだかった小松が、少年兵を上回る素早い身の熟しで足払いを掛け、肩口に手刀を叩きこむ。


「かはっ!!」


 少年兵は、昏倒する。


「愛の勝利ね!」


 ニカッと笑った小松が、Vサインをしながら、石垣に振り返る。


「Keine bewegen(動くな)!」


 ドイツ語で叫ぶ声が聞こえ、StG44を構えたドイツ国防軍陸軍の戦闘服姿の男が、瓦礫の陰から飛び出してきた。


「はぁ~・・・せっかく良い場面なのに・・・次から次へと・・・馬に蹴られたい人ばっかり・・・」


 銃口を向けられても、小松は平然と狐のような笑みを浮かべている。


「・・・女を、撃ちたくは無い。手を上げろ」


 ややドイツ語訛りのある、日本語だった。


「あれ?あれ?それって、自分優しい男アピール?『自分は、決して女に手を上げたりしない。何て、僕は優しくて素晴らしい男なのだろう』って、自画自賛?」


 ドイツ兵としては、気絶している少年を助けるための行動だろうが・・・


 小松に、それが通用するとは、思い難い。


「戦場に立ったら、男も女も、ついでに老人も子供も、関係無いと思うけどね。私としては、せっかく石垣君と、イイ感じになれそうなのを邪魔されて、ちょっと、イラッとしているんだけど・・・」


 そこで、俺を絡めるな!と、言いたかったが。


「?」


 小松が、密かにハンドサインを送ってきているのに、気が付いた。


 曰く。


「そろそろ、撤収するわよ」だ。


 未だにヘタったまま、座り込んでいる石垣だったが、銃声がほとんど聞こえなくなっている事に、気が付いた。


 他の場所で、戦闘をしていた任たちも、撤収を開始しているのだろう。


「・・・・・・」


 StG44を構えたドイツ兵は、こんな状況でも上から目線の小松の言葉に、さすがにどう対応するか判断が付かないのだろう。


 引き金に指を掛けたまま、動けないでいる。


「・・・人の恋路のお邪魔虫は、蹴られて終了!もっとも蹴るのは、馬じゃ無いけれど・・・馬、いないし・・・ねえ、0人目!」


「ワン!」


 吠え声と共に、瓦礫を飛び越えて跳躍した黒と白の塊が、ドイツ兵を蹴り飛ばし、一瞬でStG44を奪い取って、石垣たちの前に着地する。


「伝助!?」


 ガキッ!!


 口に咥えたStG44を、そのまま2つに噛み砕いた。


「・・・・・・」


 唖然とする石垣の前に来た伝助は、尻尾を振りながら、お座りをする。


「・・・褒めて、褒めて。と、言っているわよ」


 小松の通訳に、仕方なく、犬用ヘルメット越しに伝助の頭を撫でる。


「ウゥ~・・・ワン!」


「撫で方に、誠意がこもって無いって」


「本当に、そう言っているのか?」


 疑わしそうな目で、石垣は小松を見る。


「さぁて、私たちもトンズラしますか」


 思い切り話を、逸らされた。



 


 一応、この場にいるのは、石垣たちとドイツ兵だけでは無いのだが・・・


 完全に、存在を無視されているレイモンドたちであった。


 レイモンドと負傷した下士官は、護身用の拳銃くらいしか武器になるものは持っていない。


 ベルンハイムは、思わぬ奇襲で、小銃を奪われ破壊された。


 キリュウは、女性軍人に昏倒させられた。


 真面に戦える訳では無いから、彼らの余裕な態度は仕方無いかもしれないが、余りにもあんまりな扱いである。


「ほら、さっさと立ちなさい」


 これでもかと言うほど無防備な状態で、女はへたり込んでいる男に肩を貸して立ち上がらせている。


「いや、自分で立てる」


 強がっているが、男の方は完全に腰が抜けているのか、女に支えられて立ち上がっても、ふら付いている状態だ。


「ちょっと、待って!」


 思わずレイモンドは、2人に声を掛けていた。





 いきなり、連合国アメリカ海軍の勤務服を着た男に話しかけられて、石垣と小松は振り返った。


 勤務服は土と泥で汚れていたが、襟章から彼の階級が、少佐である事がわかる。


「・・・何よ・・・」


「ちょっと、黙っていて!」


 何か言おうとした小松を制して、石垣は海軍少佐に向き直る。


「何でしょう?」


「君たちに、1つ聞きたい」


 撤収の指示が出た以上、ここから撤収するのが優先されるから、別に、海軍士官を無視して撤収しても、問題にはならない。


 小松にすれば、無駄話に付き合う気は無いという意思が表情に浮かんでいたが、石垣は、そうしなかった。


「何か?」


「君たちは、この戦争が終わった未来は、どんな未来になると考えている?」


 これは、レイモンドがメイソンから投げかけられて、答えられなかった質問である。


 果たして、彼らがどう答えるか?どうしても、聞きたかった。


「はぁ?恒久的世界平和と、核無き世界にするために、新しい秩序を構築していくに、決まっているでしょう?」


「そんな、お題目が聞きたい訳じゃない。それは、君たちの理想だろう?」


 レイモンドは、静かに言った。


「君たち未来の日本人が、核無き世界と恒久的世界平和の構築を目指して、僕たちの時代へ来たのは、知っている。でも、現実はどうかな?君たちが使用した訳では無いけれど、サヴァイヴァーニィ同盟軍によって使用された、核の炎は、この時代の多くの軍人たちの命を、一瞬で奪い取った。結局は、核の脅威を抑止力として偽りの平和を構築した、君たちの時代と同じ道を辿って、同じ未来を生み出そうとしているだけでは無いのかい?結局は、君たちの目指す、より良い未来への歴史の改変は、人間の力では不可能という事では?」


「・・・・・・」


 レイモンドの言葉は、決して強くなく、罵倒したりしている訳でも無く、冷静で静かであった。


 それだけに、静かなる言葉の刃は、石垣の心に深く突き立つ鋭さがある。


「アンタが言いたいのは、歴史の改変というものは、人間の力では、到底出来ない事だとでも?」


 僅かに表情を歪めた石垣に代わって、小松が口を開く。


「そうだ」


「そっか。アンタは、私たちが『ちょっと、コンビニに行ってきま~す』みたいな、カル~い感覚で、過去へ来たとでも思っているのかな?」


「・・・・・・」


「アンタ。バッカじゃないの?私たちが、そんなカルい気持ちで、今までの生活を捨ててタイムスリップをしたとでも思っている訳?偽りの平和?言ってくれるじゃない。アンタの子供や孫は、その平和を守るための努力をしていなかったとでも?試行錯誤して、失敗をして、結果が芳しくなくても、宗教や思想の違いでの諍いがあっても、少しでも平和な世界が来るように・・・一部分だけ見れば、歴史の繰り返しには見えるでしょうけどね。この大戦でも、それ以後でも、軍民を問わず多くの人命が失われた。それを繰り返したく無いとは、世界中の誰もが思っているわ」


「だけど、結局アメリカと日本は開戦した・・・君たちが介入しても、戦争は、止められなかった」


「そうね。でも、『マンハッタン計画』は、阻止出来た。それだけでも、核無き世界への第一歩は踏み出せた。次は、これまでの旧時代的な帝国主義思想をぶち壊し、恒久的世界平和を構築するための一歩を踏み出すまで。もちろん、直ぐに実現出来るなんて、ダ~レも思っていないわよ。その理想の実現ために、時代を越えて来た私たちを、舐めるんじゃ無いわよ!七転八倒どころか、九転十倒ぐらいする覚悟は出来ているわ!私たちは、お題目を唱えるために来たんじゃ無い。お題目を実現させるために来たのよ。理想を馬鹿にしないでよね!理想を叶えられるのは、理想を失わずに行動し続ける者だけなんだから!悔しかったら、アンタたちも自分の理想とする未来を実現させて見せなさいよ!!」


 自分たちの主張を、わかりやすく説明しているのは、理解出来るが・・・


 何で、喧嘩腰で話すかな・・・?


 特に、最後の言葉は、喧嘩を売る気満々のようにしか、聞こえないのだが・・・


 しかしレイモンドは、小松の話を、興味深そうに聞いていた。


「君は、どう思っているの?」


 今度は、石垣に振ってきた。


 彼に言われた、結局は何も変わらないのでは?という言葉は、決して口に出したりはしなかったが、石垣の心中の奥底で、ずっと蟠っている不安だった。


 そこを突かれた時、胸がズキリと痛んだ。


 この状況・・・


 今年の1月に、厚木の海軍航空基地で、メリッサと初めて出会った時。


 その時に、よく似ている。


 だから・・・


 あの時のように、逃げてはいけない・・・そう、思った。


「貴方が危惧している、結局は同じ歴史の繰り返しにしかならないのでは無いか?・・・今の状況だけを見れば、そう思えるかもしれません・・・ですが」


 あの時のように、逃げ口上は言わない!自分の言葉で、伝える!


 メリッサが、兄が・・・そして、今まで関りを持つ事が出来た人々が、教えてくれた事だ。


 石垣は、レイモンドの鳶色の目を、真っ直ぐに見詰めた。


「私たちの史実として語られる戦争。軍民を問わず、多くの血が流されて、人類は一体何を学ぶ事が出来たのだろう?と。ずっと疑問に思っていました。核の抑止力による、偽りの平和。確かに、貴方の言う通りでしょう。戦後80年、大きな戦争は起こっていませんが、戦争の火種は世界中の彼方此方で、未だに、ずっと燻っています。ですが、それが単純な戦争の歴史の繰り返しとは、私は思えません。核の脅威・・・それを、知ったからこそ人類は、ギリギリであっても、最後の境界線を、越えずに踏みとどまっているという事も、あり得ると思っています」


「日本人は、核兵器の廃絶を望んでいると聞いたけれど、君は違うのかい?」


「いいえ。私も核兵器は、廃絶するべきだと思っています。2度、核を落とされた国の国民として、それは、声を大にして主張します。先程言った事と、矛盾して聞こえるでしょうが、これは、偽りない私の本心です。ですが、核を私の国に落とした国の人々を、恨んだり、憎んだりする気持ちは、私にはありません。彼らにも、私たちでは知り得ない葛藤が、あったでしょう。知り得ない苦悩が、あったでしょう。実際、日本の2つの都市に原子爆弾を落としたB-29の搭乗員の中には、自殺をした人もいたと聞いた事があります。核兵器の開発に携わった科学者も、後に深く後悔したと聞いています。私は、日本人と同じく、アメリカ人にも、傷つき苦しんで欲しくないのです。核兵器は、それを使ったもの、使われたもの。どちらにも、不幸しか与えない。私たちの目標である歴史を変えるというのは、とんでもなく大それた、神をも恐れない行為かもしれません。ですが、私たちが歴史に介入する事で、戦争で消えるはずの命が、1つでも多く救われるなら、戦争で苦しむ人を、少しでも減らす事が出来るなら、それに挑んでみたいのです」


「・・・・・・」


 石垣の言葉を、無表情で聞いていたレイモンドだが、小さく息を付いて、フッと笑った。


「・・・多分、僕が知っている人物も、君と同じ事を、言うかもしれない・・・」


「?」


 誰の事?と、一瞬思った。


「あぁっ~・・・!!」


 いきなり、小松が大声を上げた。


「思い出した!村主1等海佐の、お気に入りだったっていう、連合国アメリカ海軍士官の年下のツバメって、もしかして、アンタの事!!?」


「何それ?」


 小松の大声にも驚いたが、口走った言葉にも驚いた。


 当然、どういう事か聞きたくなる。


「あっと、石垣君の知らない世界の話」


「もう、いいよ・・・」


 小松に聞くより、本人に聞いた方が早いと思った。


 石垣は、レイモンドに視線を送る。


「年下のツバメという意味は、よくわからないけれど・・・それについては、大人の事情という事で、ノーコメントにしておくよ」


 涼しい顔で、レイモンドは石垣の問いかけを躱した。


「・・・それより・・・君たち、撤収命令が出ているのではないかい?」


「え?」


「あれは、君たちの迎えじゃないかい?」


 レイモンドが、空を見上げる。


 つられて、石垣も空を見上げる。


 ローター音を響かせて、1機のMiー24Dが、低空で近付いてくる。


 あれは、メリッサが搭乗する指揮官機だ。


「君たちと、話が出来て良かったよ。僕は、4ヵ国連合軍総司令部付作戦参謀レイモンド・アーナック・ラッセル少佐。よかったら君たちの名前を、教えてくれないかい?」


 ローターが巻き起こす風に、髪を嬲られながら、レイモンドは石垣たちに問いかけた。


「陽炎団国家治安維持局防衛部、小松紫花2等陸尉よ」


「私は、菊水総隊海上自衛隊、石垣達也2等海尉です」


「イシガキ・・・タツ・・・ヤ・・・?」


 石垣の名を聞いて、ベルンハイムが小さくつぶやき、石垣の顔をまじまじと見たのだが、それに気付いた者は、いなかった。


「同じ海軍軍人同士が海上では無く、陸上で会うというのも奇異なものだね、イシガキ中尉。今度は違う形で、会いたいものだ」


「・・・そうですね」


 地面スレスレでホバリングをするMi-24Dに、石垣と小松は乗り込んだ。


 開けられた兵員室のドアから身を乗り出して、ヘルナンデスがM60E4汎用機関銃を構えて、レイモンドたちに銃口を向けていたが、あくまでも警戒のためである。


 2人を収容したMi-24Dは、暗い空に消えて行った。


 それをレイモンドは、ずっと見送っていた。


「ワン!」


「うわっ!ビックリした!」


 先程の犬に、吠えられた。


 犬は、無線機のベルトを咥えて持って来ていた。


「・・・これは、自分が持って来ていた無線機です」


 片言の英語で、ベルンハルトが告げた。


「・・・もしかして、これで救援を呼べ・・・と、いう事かい?」


 思わず、レイモンドは犬に聞いていた。


 人間の言葉が、理解できているのかどうかはわからないが、犬は、レイモンドの顔を見詰めた後、クルリと背を向けて、走り去っていった。


 犬が装備している防弾チョッキには、八つ頭の蛇が、0の数字に纏わりついて鎌首を擡げている図柄のマークが見えた。


「・・・・・・」


 無線機の操作を始めたベルンハルトを後目に、レイモンドは倒れている、キリュウの側へ近付いた。


 介抱しようと抱き起したが、気絶させられただけで、特に怪我はないようだ。


「・・・ッ!」


「気が付いたかい?」


 苦痛に顔を歪めて、キリュウは目を開いた。


「・・・!!・・・あいつらは!?」


 意識が戻ると、キリュウは跳ね起きて左右を見回す。


「彼らは、もういないよ」


「・・・・・・」


 キリュウの表情が、悔しそうに歪む。


 言葉に出さないが、渾身の攻撃を受け流され、逆に一撃で倒されたのが相当悔しいのだろう。


 今は、そっとしておく方がよいだろう。


「少佐!分隊長に連絡が付きました。すぐに、陸軍総司令部に連絡して、救援隊を要請するそうです」


「わかった」


 余談ではあるが、レイモンドも少しなら、日本語を話す事が出来る。


「・・・それと、分隊に指示を。戦闘は終了した。生存している負傷者を救出するのを手伝って欲しい。と・・・出来る限り、助けたいんだ」


 司令部陣地は、跡形もなく破壊されたが、自分たちのように、運良く何かの下敷きになって、難を逃れた将兵もいるだろう。


 今からでも、十分救出は可能なはずだ。


「了解しました」


 1つの戦闘は、終わった。


 後で、連合軍総司令部と陸軍総司令部に、相当な量の報告書を、提出しなくてはならなくなるだろう。


 それより前に、やるべき事は山積みである。





「任中尉たちは?」


 Mi-24Dの兵員室で、石垣はメリッサに問いかけた。


「現在、任中尉の指揮下で、収容ポイントに移動中よ。若干、負傷者は出たけれど、戦死者は出ていないわ」


「・・・そうか、良かった」


 目を閉じて、石垣は息を付いた。


「・・・・・・」


 メリッサが、無言で石垣を見詰めている。


「えっと・・・何でしょうか、メリッサさん?」


 思わず、心臓がドキリと鳴る。


「・・・また、1つ・・・壁を越える事が出来たわね」


「へっ?」


「まあ、満点とまではいかなくても、及第点・・・と、いうところですかね・・・」


 メリッサとヘルナンデスの言葉に、石垣の頭の上に?マークが浮かぶ。


「・・・石垣君。インカムが、オープンだったのに気付いてないの?」


「え?・・・え?・・・え?」


 小松の言葉の意味を理解するのに、数秒程かかった。


「!?・・・えぇぇぇ!!?まっ・・・まさかっっ!!?」


「全員もれなく、み~んな聞いていたって事。あの、石垣君の名演説を!」


 その意味を理解した石垣の顔が、真っ赤になった。


「・・・小松、お前・・・」


 石垣の知らない間に、インカムの回線をオープンに切り替える事が出来たのは、石垣を支えていた小松にしか出来ない。


「はて、何の事かな?」


 狐の笑いを浮かべて、小松はシレッと惚ける。


「小松~!!なんて事を!!!」

 

 石垣の絶叫が響く。

 ハワイ会戦 第20章をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 石垣二尉、何とか自力で危機を脱しましたか…… てっきり、あの人が何気に助けに入ったりするのかと思ってましたが。 親戚らしい人達の出会いはあるのか?
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