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死闘南方戦線 第1章 マレー沖海戦 前編 生命の重さ

 新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 南沙諸島近海。


 イージス護衛艦[あしがら]は、[シャルル・ド・ゴール]級航空母艦2番艦[フォッシュ]を基幹とする新世界連合軍連合海軍艦隊総軍第3艦隊第4空母戦闘群と共に、一路マレー沖に向かっていた。


 シンガポールから出撃した、戦艦[キング・オブ・ジョージ5世]を旗艦とする、新東洋艦隊の迎撃のためである。


 状況を開始するまでは、まだ時間がある。


[あしがら]艦長の向井(むかい)基樹(もとき)1等海佐は、[あしがら]の艦首で1人、フィリピンで購入した花束を抱えていた。


「・・・・・・」


 向井は無言で、花束を碧青色の海に捧げる。


 4ヶ月と少し前、この海に沈んだ[プリンス・オブ・ウェールズ]と、その将兵たち。


 彼らに哀悼の意を、捧げるためである。


 作業帽を脱ぎ、45度の敬礼をする。


 この時代に来たのは、史実でしか知らない戦争の時代に、失われた多くの日本人たちの命を救いたかったからだ。


 ただ、向井はわからなくなっていた。


 自分たちが来た事で、救われる命と失われる命。


 果たして、どちらが多いのだろうか?


「・・・・・・」


 疑問に対する答は無い。


「艦長」


 先任伍長が、トレイを持って声をかけてきた。


[あしがら]の先任伍長は、海自の護衛艦では珍しい女性である。


「食事をお持ちしました。状況開始をするまで、さほど時間がありません。今のうちに召し上がって下さい」


 向井と4歳違いの45歳の女性自衛官は、増川史(ますかわふみ)()海曹長という。


「いや、食欲が無いから後でいい」


 トレイに乗っている、キノコカレーと生野菜のサラダを一瞥して、向井は答えた。


「艦長、いくら医官から体重を少し落とすように、注意を受けたからといっても、食べないダイエットはリバウンドしますよ」


「そうじゃなくて・・・」


「いいですか。艦長の場合、おやつを減らせば4、5キロはすぐに落ちます。何ですか、子供みたいに、アイスだ、チョコだ、菓子パンだと甘い物ばかり食べているから、そんなにコロッコロに太るんです。特保マークのついた炭酸飲料を飲んでも、間食ばかりしていたら、全然意味無いですよ」


「・・・コロッコロって・・・」


 確かに、少々小太り体型なのは否定しないが、余りにあんまりな言いように、突っ込みを入れようとしたが、増川の言葉の弾幕に反撃ができない。


「少しは、神薙1佐とか村主1佐を見習って下さい。あのお2人なんて、20代の頃から全然体型が変わってないんですよ。特に神薙1佐なんて、子供を1人産んでいるのに・・・女は、子供を出産すると体質がキャラメル体質からマシュマロ体質に変わって、お腹回りの脂肪が落ちにくくなるのに・・・羨ましい・・・」


 何気に自分の悩みを語っていないか?と思ったが、口に出すのは止めた。


 それに、男の自分と女性を比べるのも違う気がするのだが、それも言わない事にした。


「わかった、わかった。食べるから」


 健康の話から、何やら男では理解できない、女性の深~い闇の心理話に変わってきたのを感じて、向井は即時撤退を決めた。


 触らぬ神に、祟りなしである。


 迂闊に何か言おうものなら、地雷を踏むのは確定である。


 そういえば、妻も毎朝体重計に乗っては、300グラム増えたとか言って大騒ぎしていたような・・・


「しかし、俺1人が先に食うのは、気が引けるんだが・・・」


「ご心配無く。副長の指示で、全乗員は既に食事を済ませています。艦長で最後です」


「・・・・・・」


 さすがは副長、と言うべきか。


 全乗員が食べたのに、艦長である自分が食べない訳にはいかない。


 外堀から埋めてかかるという戦術には降参するしか無い。


「贅沢を言う訳では無いが・・・これから、大規模な戦闘が控えているのに、キノコカレーはどうなんだ?普通はカツカレーだろう」


「艦長!ただでさえ、そんなコロコロ太りなのに、さらに太るメニューにして、どうするんですか。特に本艦の乗組員は艦長の間食病が伝染して蔓延し、他のイージス艦の乗員よりも太り気味傾向なのです。少しは[みょうこう]を見習ってください。他のイージス艦の中では健康体系で平均体力も高いです!」


「・・・間食病・・・って・・・俺はウイルスか何かか・・・」





 イージス護衛艦[あしがら]と汎用護衛艦[てるづき]を最先頭に、続くのはフランス海軍の空母艦隊である。


 海中には菊水総隊海上自衛隊第1潜水隊群第1潜水隊に所属する[おやしお]型潜水艦[いそしお]と、[シュフラン]級攻撃型原子力潜水艦[ディアモン]が、水上艦部隊を護衛している。


 ニューワールド連合軍連合海軍艦隊総軍第3艦隊第4空母戦闘群[シャルル・ド・ゴール]級原子力航空母艦[フォッシュ]は、フランス共和国海軍が計画していた2隻運用を、ようやく実現した[シャルル・ド・ゴール]級原子力航空母艦の、2番艦である。


 1番艦就役から、かなりの時間が経過していたため、2番艦に区分されているが、1番艦とは比べ物にならない電子システムや、設備の自動化が行われている。


 ニューワールド連合軍連合海軍に属するアメリカ海軍の最新鋭原子力空母や、海上自衛隊が運用する多目的航空母艦[あまぎ]型と同じく電磁式カタパルトの導入や艦幅や全長も1番艦よりも広く、長く設計されている。


 第4空母戦闘群は[フォッシュ]を基幹とし、防空護衛艦と対潜護衛艦として[アキテーヌ]級ミサイル駆逐艦が2隻、[フォルバン]級ミサイル駆逐艦、[ジョルジュ・レイグ]級対潜フリゲートが2隻の計4隻が、艦隊防空と艦隊対潜を担っている。


 防空型の[アキテーヌ]級ミサイル駆逐艦は対地攻撃能力もあり、洋上から地上目標への正確無比の対地攻撃が可能。


 ニューワールド連合軍連合海軍艦隊総軍の艦隊編成では、極めて高い海軍力を保有するアメリカ海軍、イギリス海軍、フランス海軍が、それぞれ1個艦隊を任されている。


 アメリカ海軍の戦闘艦、支援艦、補給艦、揚陸艦等で編成された第1艦隊、イギリス海軍で編成された第2艦隊、フランス海軍で編成された第3艦隊である。


 この3個艦隊を主力とし、カナダ海軍とシンガポール海軍で編成された、第4艦隊(主に海上交通路及び海上補給路の安全確保が任務)。


 ドイツ連邦海軍とイタリア共和国海軍で編成された、第5艦隊(ニューワールド連合軍が作戦拠点に置く湾港及び沿岸部、周辺海域の警備、防衛を主任務とする)である。


[アキテーヌ]級ミサイル駆逐艦[ダンケルク]と[カレー]の艦長は、見た目も性格も対照的と言える。


[ダンケルク]艦長のロロ・シルヴェール・ボードレール大佐は、向井と同年齢の49歳。


 淡い金髪に青い目、白い肌のガッチリとした筋肉質の体躯の巨漢である、が、いかなる状況下でもバッチリメイクは欠かさない、筋金入りのニューハーフ、いわゆるオネエである。


 対する[カレー]艦長のベルナール・カルマン大佐は、金髪碧眼ながらアジア系移民の血を受け継いでいるのか、肌の色は小麦色である。


 体格は普通で、性格も普通といった感じだ。


 年齢は46歳。


 双方の駆逐艦の乗員たちは、口を揃えてこう言う。


「うちの艦長たちは、仲が良いのか悪いのか、わからん」である。


 何しろ2人が顔を会わせれば、何だかんだと言い合いをしているくせに、いざ作戦に入ると、ピッタリと息が合っているからだ。


「オイ、あんな調子で、大丈夫なのか?」


[ダンケルク]と[カレー]のCICで、直通のテレビ回線を使って、2人の艦長は会話していた。


「何が、かしら?」


「貴官の心の恋人だ。今だに[プリンス・オブ・ウェールズ]の件を引きずっているぞ。感傷に浸るのは良いが、作戦行動に支障が出ては困る」


「大丈夫よ。ムウちゃんは、やるときにはやるコだから」


「そうだと良いがな」


「あら、もしかしてアタクシが、ムウちゃんにゾッコンなのに妬いているの?」


 ウフフ。といった感じで、顎に手を当ててボードレールは微笑を浮かべる。


 そのゴツい指の爪には、淡い紫がかったピンク色のマニキュアが丁寧に塗られている。


「アホか。貴官の恋愛の対象が、男であろうが、女であろうが、個人の自由は尊重するが、俺の恋愛対象は女性限定だ」


 カルマンは、一緒にするなと言いたげな表情で、述べた。


 因みに、この2人は、個人的にも向井と親しい。

 

 その時、上官の何と表現していいかわからない会話を聞きながらも、真面目に職務に専念していた、通信員が、それぞれの艦長に振り返った。


「艦長、[フォッシュ]より、通信が入りました」





[あしがら]にも、同時に通信が入る。


「・・・[トマホーク・アメノハバヤ]による、[キング・オブ・ジョージ5世]への、対艦攻撃ですか?」


 CICで、その通信を聞いた向井は、問い返した。


「そうだ。勿論、貴艦だけで無く、[ダンケルク]と[カレー]に搭載されている巡航ミサイル[スカルプ・ナヴァール]も同時に発射する」


[スカルプ・ナヴァール]とは、イギリスとフランスが航空機に搭載している、巡航ミサイル[ストームシャドウ]をベースとして、艦載型に改良された、フランス版トマホークである。


「・・・護衛艦と駆逐艦の巡航ミサイルによる、対艦攻撃・・・」


 想像するだけでも、ゾッとする。


 アメリカ海軍航空母艦[ヨークタウン]は、[あかぎ]型イージス護衛艦2番艦[みかさ]の[トマホーク・アメノハバヤ]2本の攻撃により、轟沈している。


 しかも、その時使用された[アメノハバヤ]は、試射実験用だったため、弾頭に搭載された爆薬量は通常より少なかった。


[あしがら]に搭載されているタイプは、通常型だ。


 それにプラスされて、[スカルプ・ナヴァール]だ。


 いかに、戦艦の装甲が厚いとはいえ、直撃を受ければどうなるか・・・


 向井は、テレビモニターに映っている、第4空母戦闘群司令官の顔を見詰めた。


 空母戦闘群司令官であるマティアス・クレマン少将は、モニター越しであるとはいえ、真っ直ぐに向井を見返している。


「敵艦隊は、陸上基地から出撃した空軍の戦闘機に、上空防衛をされている」



「[スピット・ファイア]ですか?」


「そうだ、早期警戒機からの連絡だ」


「・・・・・・」


 向井は無言で、[スピット・ファイア]の知識を脳裏から探った。


 機の性能では、スピード、旋回性能、格闘性能共、大日本帝国の零戦に勝るとも劣らない。


 劣っていたのは、航続距離である。


 もっともこれは、零戦が航続距離を延ばすために、機体を軽くするため、装甲を徹底的に薄くしたためだったが・・・


 史実では、マレー沖海戦の時に、東洋艦隊は上空支援を空軍に要請していたが、航続距離の関係で却下されている。


 対する大日本帝国側は、進駐していたインドシナの航空基地から出撃した戦闘機の航空攻撃で、[プリンス・オブ・ウェールズ]、[レパルス]を撃沈している。


 真珠湾攻撃と合せて、これまでの大艦巨砲主義を見直す切掛けになった戦闘だ。


 もしも、マレー沖海戦でイギリス空軍が、海上に不時着覚悟ででも艦隊防衛のために護衛機を出撃させていれば・・・結果は違ったものになっていたかも知れない。


「気が進まないかね?」


「・・・・・・」


 考え込んでいる向井に、クレマンは目を細めて問いかけてきた。


「1つ聞くが、君が躊躇する理由は、[あしがら]に問題を感じているからか?それとも、[キング・オブ・ジョージ5世]の乗員の生命を案じているからか?この攻撃を受ければ、[キング・オブ・ジョージ5世]は確実に沈む。ほぼ、乗艦している全員が、艦と運命を共にするだろう」


 本来なら、[あしがら]が第4空母戦闘群の傘下に組み込まれている以上、作戦に対する命令権は、空母戦闘群司令のクレマンにある。


 わざわざ、こんな説得めいた事を言う必要は無い。


「[あしがら]のトマホーク発射に関しては、問題ありません。実弾を使用しての発射演習はしていませんが、シミュレーション演習は、何度も行っています。しかし・・・戦術的にもっとも有効とはいえ、トマホーク級巡航ミサイル3発は、過剰では無いかと考えます」


 不安要素が無い、とは言えない。


 最初からトマホークを搭載する事を前提として、建造された[あかぎ]型イージス護衛艦と異なり、[あしがら]はSMー3の搭載計画を中止して、トマホークを搭載するように、改装された。


 色々と、不具合があるのは仕方が無い。


 それこそ、やってみなくてはわからない、ではある。


 だから、[あまぎ]の艦載機の墜落事故で、[みかさ]の試射実験が中止になり、菊水総隊司令部からトマホークを使用しないという決定が出された時、正直向井はホッとしていた。


 考えが甘いと言われれば、そうだと答える。


 圧倒的な力で、相手をねじ伏せるのは、どうしても嫌なのだ。


「確かに、過剰だ。しかし、3発では無い。各艦2発の計6発だ」


「・・・!!」


 さらりと言ってのけたクレマンに、向井は息を呑んだ。


「向井艦長。貴官の他者の生命を思い遣る考えは、非常に貴重だ。他者の生命を軽んじる輩に、私もこんな要請はしない。しかし、敵も味方も両方守る事が出来るほど人間は万能では無い。なら、どちらを選ぶか?と、私は思うのだが?」


「・・・私の考え方は、間違っているのでしょうか?」


「答はノン(ノー)であり、ウィ(イエス)だ。その答を出せるのは、我々では無い。我々軍人は、何かを守るために敵と戦う。では、その何かとは何か?それは祖国であり国民だ。では、敵はどうなのか?彼らもまた、我々と同じ人間だ。彼らもまた、祖国と国民を守るために存在している。我々も彼らも、自分の大切なものを守るために、お互い殺し合いをしているわけだ。人類は誕生して以来ずっと、その連鎖を続けていた事になる。平和主義を唱える者の中には、殺されても殺さないと言う者もいるが、果たして、本当に自分や、自分の大切な存在が殺されそうになっても、黙って殺されるままでいる事が出来るだろうか?野生に生きる動物でさえ、自分や自分の子供に死の危険が迫れば、生き残るために戦うというのに。もしも、出来ると答える者がいれば、その者は余程の無知か、余程の人でなしとしか、私には思えない。別に自分たちを美化するつもりもないが、逆説的だが、命令1つで敵を殺し、敵に殺される我々の方が生命の重さというものを、そういう連中より知っていると思うのだが?もっともこれは、永遠に答の出ない問題かも知れないがね」


 向井は、1つ息を付いた。


 最初に実戦を経験して以来、ずっと心の内で蟠っている疑問。


 その答では無いが、答に至るかも知れないヒントを、クレマンは示してくれた。


「了解しました」





「フー・・・」


 通信を終えたクレマンは、ため息を付いて[フォッシュ]のCDCの司令席に身を沈めた。


「一番の難題は、どうにか解決できた」


 やれやれといった感じで、クレマンは自分の髪を弄っている。


「無理に[あしがら]に、巡航ミサイル発射を要請する必要があったのですか?」


 副官の中佐が、声を掛けてきた。


「必要があるから、そうした」


「?」


「なぜ、[スピット・ファイア]が、新東洋艦隊の上空防衛に、付いていると思う?」



「本艦の艦載機による航空攻撃を、警戒しているからでしょう。情報では、かなり高性能の対空レーダーを、シンガポール駐留のイギリス軍は開発し、運用しているそうです。こちらの動きもある程度は把握しているのでは」


「まあ、その解答に対する採点をすれば、50点だな」


 そう言いながらもクレマンは、髪を弄るのを止めない。


 小さな、本当に小さな声で、「寝癖が直らない・・・」と、ブツブツつぶやいている。


 取りあえず、副官は聞かなかった事にした。


「現在の新東洋艦隊の位置から考えて、[スピット・ファイア]の航続距離を考えれば、例え航続距離を延ばす改修を行ったとしても、基地まで帰投出来るかどうか疑問だね。彼らが警戒しているのは、こちらの対艦ミサイルだ」


「しかし、ミサイルを、たかが時速600キロ程度のレシプロ機で迎撃できるとは・・・あっ!V1ロケット!?」


「正解だ。史実でもあったが、ドイツ第3帝国のV1ロケットに、[スピット・ファイア]で取った対抗策を使ってくるつもりだろう。だから、巡航ミサイルが6本は必要なのさ」


 髪を弄りながら、クレマンは楽しそうに、微笑を浮かべていた。


「向井艦長に言った事は、私の偽りない本心なのだが・・・敵が、どういった戦術を採ってくるか、どういった対策を練ってくるか、そして、それをどう打ち破るか・・・考えるのが楽しくて仕方が無い。というのも本心なのだ。つくづく因果なものだな、軍人というやつは・・・しかし、寝癖が気になる・・・困った・・・」


 最後の台詞は、余計です・・・副官は心中で、つぶやいた。

 死闘南方戦線 第1章をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

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