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六式

 ストックってかなり昔にためたので矛盾があるとこもあります。容赦なく指摘してください。改めます。


 二話目です。よろしくお願いします。



 この戦いは報酬がない。たまたま居合わせたのだから逃げても許される防衛戦だ。だがセラフィーはもちろん逃げる気がないし、カルヴァインも名声を得るチャンスなので逃げない。傭兵はリスクを取ってリターンを得る。ハイリスクハイリターンが大好きだ。


 よって暴れる。


「ほらほら手を抜くんじゃないよ!」


「パーバルさん料理人なのに前線でないで!」


「前線弾幕薄いよ! なにやってんの!」


「アン参謀は黙ってどうぞ!」


「ヨーズ、弾幕薄いって!」


「今やってるなりぃ!」


 料理人のパーバルが前線に押し込み小人の弓師ヨーズがアンに振り回されている。わりと火力があるので使われていた。パーバルとアンに振り回されて小人のヨーズも頑張っている。茶髪に緑の眼で、妖精のような童顔だがしゃべり方は親父臭い。相応の年齢なのだろう。


 前線は大剣使いの犬獣人族、パールと人族の盾使いラングが務める。そこにセラフィーが混ざると鉄壁感がすさまじい。


「全てこの盾で受け止める!」


「あたしの大剣を、食らいな! せいやああっ!!」


「いくぞおらあッ!!」


 もうあの三人でいいんじゃね、という声も聞こえる。攻撃力耐久力共に最強だ。セラフィーがさらに二人にバフ(能力強化)をかけるものだから鉄壁というか砦といってもいい。


「はっはー! 僧侶のバフはいいねえっ! おりゃあっ!」


「傷を負っても癒えていくぞ! いくらでも受け止める!」


「僧侶の基本だって! せいやぁッ!!」


 僧侶は前線で切り込まないと思う。後衛の全員がそう思った。脳筋三人組の名前が与えられる日は近い。しかしそこにもう一人、蜥蜴人族、銀鱗のナガルも入っていった。槍使いナガルは三人の後ろから援護する。いっそう壁が硬くなった。


「! よし、ウーシャンから連絡! 敵は坑道に潜んでいる可能性が高い! 前衛四人から突っ込め! 他は援護!」


 ウーシャンの念話テレパシーによる連絡がカルヴァインに入ったらしい。指令が飛ぶ。セラフィーたちは雑魚を蹴散らしつつ北へ、坑道へ向かう。エルフのナイス、小人のヨーズ、兎獣人のマイトの弓兵三人が後ろから援護する。セリナもさすがにセラフィー以外に攻撃魔法を打ち込むのは躊躇ためらわれた。小さなショット系の魔法で援護する。


 前衛にルシアとスヴァルトも合流。六人で一気に押し込む。一息にたどり着いた坑道からはわらわらと一式が大量に湧いてくる。セラフィーは神性の雷(ディバインサンダー)で軽く蹴散らした。突入。




「ふうん、けっこう明るいね」


 犬獣人の大剣使いパールは辺りを見回した。洞窟の中は魔道具で照らされている。パールはカートやアイリスより狼っぽいシェパード獣人大剣使いである。逆に言えば彼女がいるのでカートやアイリスが仔犬臭い。狼なのに。ちなみにパールも顔は人間と変わらないタイプだ。銀の髪に黒い縦の太いラインが入り、肌は薄い褐色をしている。


「このまま押し込んで行くのであろう?」


 人族の盾使いラングは余裕そうである。筋肉がびるんびるん震えていて怖い。黒い巨漢である。マッチョマッチョ。黒髪を短く刈りそろえている。瞳も黒らしいが糸目で見えない。


「……セラ、なら、大丈夫」


 蜥蜴獣人のナガルはわりと信心深いのかセラフィーを慕っている。その点はセラフィーも評価している。一緒にお祈りしたりする。灰色の鱗を称えて、銀鱗の二つ名を持つ。新人だが槍士の家系らしく、上位メンバーと変わらないくらい強い。


 魔術師がいた方が楽だが、ダンジョンの状況を見るに突っ込むのが一番早い。セラフィーはそこでようやく暁の星メンバーを見る。


「あんたら、無理はしなくていいぜ?」


 セラフィーが言えば、全員が笑いだした。とても愉快なことを言われたように。


「ばっかじゃねセラっち。こんな状況ならまともな冒険者や傭兵なら戦うって!」


「あん? そうか?」



 パールは実に愉快そうに。



「普通に村が襲われてるのに引けぬであろうよ?」


「ん、まあな」



 ラングは当たり前のことのように。



「オレも、種族も、祖神様を、崇めている」


「リザードマンの里行きてえな」



 ナガルは必然であるように。



「私の愛の力で全てを蹴散らします!」


「スヴァルト、適当に撹乱してくれ!」


「無視?!」


 ルシアは当然の無視!


 あの時にこいつらがいたら里も救われたのかな、と思いつつ、まあ戦闘中である。頼もしい前衛で敵をどんどん押し込み、蹴散らしていく。残骸はインベントリに収納している。やがて開けた場所に出る。機人兵も少ないようだ。そもそもこの四人と一匹にゾンビアタックさせたら最後のダンジョン(あるか知らないが)でも踏破できそうだ。


 後ろから小人の弓師ヨーズ、兎人の狩人マイト、エルフの斥候ナイスが入ってくる。ここはナイスに様子を探ってもらう。


「かなり溜まっているが逆に言えば罠はない」


「だろうな。あいつらそういう知恵はないんだよな。ほぼ力押しで」


 セラフィーも機人兵とはかなりやりあっている。小細工を(ろう)された記憶はない。そういう意味では気持ちいい敵だ。ガチンコの殴り合いはセラフィーの本望だった。


「いくぞおらあ!」


「続こうぞ!」


「いいねえ!」


「行く」


「お供致します!」


「無理しないでねぇ~」


 どうやらウーシャンも追いついてきた。機動性が高い高レベル妖精である。確か百八十くらいレベルが上がっているのでとても頼もしい。スヴァルトも同じくらい強いので危機感はなかった。今はセラフィーの影に潜んでいる。暁メンバーにはすでに紹介している。


「雑魚は多いな」


「攻撃はぬるいぞ」


 鋼の男ラングには機人兵の攻撃は生ぬるいらしい。


「蹴散らす感じは好きだけどねぇ」


「問題ない」


 パールやナガルレベルになると全く問題にしていない。


「私も戦えてます!」


「自己評価低いんだね~」


 まあ勇者なんだからレベルが伴えば強くなるだろう。ウーシャンも余裕の援護だ。六人はどんどんと突出していく。タンク系ヒーラーのセラフィーがいるので孤立しても問題がなかった。ちなみにセラフィーの魔力は回復の方が早い状況だ。敵がぬるいというよりは暁のメンバーが強い。セラフィーも他の強者に出会ったことがなかったのでとてもいい経験になっている。そこは誘ってくれたカルヴァインに感謝だ。いい傭兵団である。


 だけれど、頼れば頼るほどセラフィーは切なくもなる。失いたくない人が結局増えてしまった。


 セラフィーは弱い。大切な人を失うのは、もう絶対に嫌だ。いずれ老衰でも別れは来るのだけれど。




 坑道の最奥、ついにセラフィーたちは発見した。


 蟹のように横に潰れた形の機人兵は背中の黒いサークルから機人兵一式をポコポコと産み出している。こいつが。


 機人兵、六式。






 暁メンバーもルシアもレベル五十は超えてるのでマンツーマンでドラゴンも倒せたりします。まあ一体までですけどね。


 今日もブックマークと評価をよろしくお願いします!



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