098【解体祭り】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
昼食のあとのお茶休憩のあとからは、ダルトンの怒涛の解体祭りだ。収納してある魔獣をどんどん解体していくダルトン。
それを見て、唖然としている新参者たち。
「あんな子どもにやらせるのか?」
「あれは、小人族。たぶん、ここの誰よりも年上、かな?」とエルフふたりを見る。
「私たちは百二十を越えた年齢だ」
「あっ、上がいた。アイツは百歳越えだよ」
「小人族か。初めて見たな」
「なぁ」と獣人族のひとり。狼顔で見分けがつかない。「おまえたちは、どうして、森を抜けようとしない?」
「しようとしたさ。でも力量不足で断念した。だからここで魔獣相手に訓練しているんだ」
「あれでも」とダルトンを指す。「ダメなのか?」
解体捌きかな、それとも解体している魔獣の数? まぁ、数だろうな。
「あれはここふた月の成果だよ。襲ってくるのをやっつけてね。なんせダンジョンに潜ったときは、オレたちは組んだばかりでな。ベテランふたりと五人の新人。いや、オレはその新人にも含まれない商人上がりでな」
「いやでも、さっきアイツが――」
「“ギルマス落とし”って?」と彼を睨む。
彼は怯んだ。
「味わってみるか?」
オレは、スタンガンを出す。スイッチオン。バリバリバリバリ。
新参者たちが身を引く。それから首を振る。
スイッチオフ。
「わ、悪かった」
「これで気絶させただけだ」
「なるほど……で、ちょっと信じられないものを見ているんだが」と指差す。
その先には、キンピカのあれこれ。
「あれは、オレたちが作った。金はいろんな財宝がまとまっていて、そこから溶かして作った。どういう財宝なのかはわからんがな」
「財宝……それって、まさか……いや、違うか……見つけたのは、いつ?」
「割とすぐだよ、こっちに飛ばされて」
「そうか。いや、ちょっと前に盗賊団があちこちで強盗しててな。討伐されたんだが、盗まれたものが少ししかなくて。盗賊団を締め上げたら、森の中に隠した、と言うんだ。その財宝かな、っと思ったんだ」
「そうか。それでどうする?」
怪訝な顔をする新参者たち。
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