096【こっちの事情と紹介】
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少し短いため、3話連続投稿します(3話目)
新参者のエルフが反応する。
「エッヘ・ウーシュカだと!」
「ああ。さっきのがそうだよ。ここのヌシだな」
「あの伝説の?」
「ああ。その伝説の。昔話の、エッヘ・ウーシュカさ。オイラもまさかここにいるとは思わなかったよ」
「信じられない」と呆然とする新参者たち。
「すまないが」と彼らのリーダーらしい男性。「君たちは? どうやらここで生活して長いようだが」とオレたちの小屋を見る。
そう、小屋を作ったのだ。やっぱり地面で寝るのはちょっと、ね。ということで、相談して作った。
それでも夜の不寝番はやっているよ。それも訓練だからね。
「似たようなものさ。ふた月ほど前に来た」ふた月? あぁ、勇者召喚とは関係ないよ、というわけか。「ダンジョンに潜ったんだけど、罠にひっかかって、転移させられたんだ。気付いたら、ここだった」
おお、ダンジョンって、そんな罠もあるんだ。すげぇ。
「変わった罠だな。ダンジョン内の転移は知っているが、外への転移は初めて聞いた」とさっきのエルフ。
「それでさ、聞きたいんだけど、ここ、どの国? 俺ら、シュヘン国のダンジョンに潜ったんだけど」
「シュヘン国!? あんなところからか!」とリーダー?。「ここは、ゴウヨーク国だ」
この国の名前について初めて聞いたとき、日本人全員、頭を抱えた。“強欲”って。いやまぁ、発音がそうだ、というだけなんだけどね。
「ゴウヨーク!? ひでぇ、そんなところまで飛ばされたのかぁ」と頭を抱えるダルトン。役者やのう。
オレたちも彼を真似る。臭い芝居だ。
「まぁ、いいや。オイラたちは《竜の逆鱗》というパーティーだよ。由来は聞かないでね」と苦笑するダルトン。
由来は、オレのことだ。ホモギルマスを倒したときのことをコイツらが面白おかしく話して、決まった。オレはもちろん反対したよ。でも多数決の原則には逆らえなかった。うるうる。
よろしく、とお互いに自己紹介。ちなみにランドルフはこの国では有名なので、隠蔽スキルでA級冒険者としている。だから、彼らに疑われてもステータス・オープンして、疑問を払拭する。ちなみに馬のラキエルは、ここにいたことにした。馬を連れて、ダンジョンってのはないからな。
で、彼らは、人間族、エルフ男女、獣人族三人、竜人族の構成。
人間族男性はバッケル。エルフはマウルとサーリ。獣人族は三人兄弟でウク・ルネ・ブソア。竜人族はガルーラ。
人間族のバッケルがリーダーをしている。
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