094【食卓とラキエルと新参者】
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少し短いため、3話連続投稿します(1話目)
今日は、久しぶりに魚の捕獲をすることにした。ここの魚は美味い。方法は前回と同じ。
ウルフの内臓をエサに、魚を集める。小魚が来て、デカいのが来る。そのデカいのを捕まえる。それを三枚おろしに。
捕まえたのは、十四尾。捌くの大変でした。
マナミがよろこんで調理してくれる。一部は保存食として、加工。塩に漬けたり、燻製したり。まぁ、自然豊かで、食に困るとは思えないけど、どうなるかわからないからね。もちろんアイテムボックスに入れてもいるから大丈夫だとは思うけど。
日が経つに連れて、食卓が豊かになる。食材の豊富さもあるが、発酵食品が登場しはじめたのだ。すべてがマナミのおかげではなく、オレの鑑定さんも貢献している。
なのだが、日本人のオレたちとしては、和食が恋しい。白米が恋しい。味噌汁恋しい。まぁ、しばらくは無理だね。はぁぁ。
そんなこんなしていたら、ここに来て、ひと月が経っていた。
そんなあいだ、馬のラキエルはどうしていたのかというと、湖の浜辺を駆けまわっていました。
んで、たまに魔獣を引き連れて戻ってくることも。どうやら本人、わかってやっているらしい。オレを除く六人が、やってくる魔獣を退治しているのを知っていて。
どうも遊んでいるらしい。魔獣を引き寄せ、オレたちのところに連れてくる。運動も兼ねての遊び。討伐が終わるのを待って、また走っていく。それの繰り返し。
ほどほどにして欲しい。討伐した魔獣がどんどん溜まって、処理が追いつかない。まぁ、アイテムボックスは容量無限大だけどね。
ある日の日中、オレの鑑定さんが反応。オレはすぐさま全員のところへ。
「人が来てる」と方角を指し示す。「数は七人。獣人やエルフも混ざっている。何かに追われている気配はない」
「暗殺者の可能性もある」とダルトン。「気を引き締めろよ」
全員がうなずく。オレたち日本人が偽装の魔導具を使う。ここに来てからは使っていなかったのだ。魔石がもったいない。
しばらくすると、森の中から、その七人が出てきた。湖に飛び込む勢いで向かう。湖水をガブガブ飲みはじめた。中には本当に湖に飛び込むバカもいた。バシャバシャやりはじめた。ヤバい!
「おい! 湖に入るな!」と叫び、走っていくオレ。
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