093【ガラス作り】
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少し短いため、3話連続投稿します(3話目)
ガラス溶解器を作って、最初に作ったのは、透明な小石。
ガラスを溶かすまではよかったが、細工するための道具がなかった。仕方ないよね。ガラス細工なんて作ったことないんだからさ。
問題は、その道具をどうするか、だ。まぁ、調理器具なんかもあるけど、ちょっとなぁ。とにかく、ガラス容器が必要なのだから、それ用が必要だな。
テレビで見たガラス工房の映像では、溶けたガラスを管の先端に付け、息を吹き込み、膨らませていた。それを回転させながら形を整えて、冷えたところをカットしていた。
だが、そんな職人仕事は難しい。
あと、考えられるのは、金属を型に流し込むようなやり方だろう。これなら型さえ作ればできそうだ。
型を何で作るか。剣を潰して作る? なんか大変そう。なので、金を採用。まずは金で原型を作成。これを粘土で覆って型にする。
この型に溶けたガラスを流し込む。
冷えるのを待つ。とりあえず、昼寝時間分ね。
ムムッ、冷えたけど、引き出せないぞ? こりゃ、粘土で作って、冷えたら崩す方がいいのか。
仕方ない。金を溶かそう。溶かしてなんとか、取り出せたのは、まさしく透明なガラス容器、完璧ではないけれど。
マナミに見せたところ、及第点。まぁ、空気の泡も入っているし、な。
「なんじゃそりゃ!?」またダルトンに怒鳴られた。
「ガラス容器。フタは木を削って作った。“コルク”は収集できなかったよ」
「本当に作ってきたよ、このおっさん」
「爺さんが、人のことをおっさん言うな!」
「爺さん言うな!」
睨み合う、オレとダルトン。
ランドルフと四人が、クスクス笑う。
「で、“コルク”ってなんだ?」とランドルフが四人に尋ねる。
「瓶にフタする木?です」とエイジ。
「木なの? 工業製品じゃなくて?」これはハルキ。
「確か」とキヨミ。「コルクの木の表皮、だったかな?」
「コルクの木? そのまんまだな」
「ゴムの木もあるんだから」とエイジ。「おかしくないだろう?」
「えっ? ゴムも木なの? すげぇ」
「まぁ、車のタイヤなんかは石油製品だろうけどね」
マナミはガラス容器を見て、ワクワクしている。何を入れようか、と考えているのだろう。
その後もガラス容器を生産して、マナミ様に献上していく。これで美味しい料理が食べられるなら安いものだ。
※コルク
ウィキペディア参照。
※ゴム
ウィキペディア参照。
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