092【魔導コンロと攻撃手段】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
四人の戦闘能力は、格段に上達していった。
その訓練中、オレはひたすら魔導具作り。ガラスも魔導具で小物を作れるようになった。
この魔導具、ある思考変換で、できあがった。
バスタブやトイレを作るときは、火の魔法をまるで火炎放射器かというほど、火を放っていた。見た目は豪快だが、なんか違うな、と思っていたのだ。
で、先日のエールを冷やすのに、ダルトンは氷の礫を魔法で作った。氷を作る、イコール、水の熱を奪っている、ということだから、逆に熱することも可能だと気付いたのである。
んで、さっそく作ってみると、魔力消費量が桁違いに少なかった。理由はわかる気がする。熱力学では、エネルギーは最後には熱に変わる、という。その変換プロセスにエネルギーのロスが少ないのだろう。
ということで、魔導コンロを新しく作った。魔導IHコンロの完成だ! いやまぁ、似非ですけどね。
マナミに使ってもらったら、合格点をもらえたよ。やったね。
ここからガラス溶解器を作成するのですが、その前に。
「はぁ!? なんじゃそりゃ!?」とダルトンに怒鳴られた。
思い付きを実演しただけなのだが。
魔法で熱した小石を、ストーンバレットで彼のゴブレットに打ち込んだのだ。たいした威力はないが、思った以上に水との接触で、音と湯気が出た。
「だから、小石を熱して、打ち込んだだけだけど?」
「そういうことじゃなくてねぇ……はぁ」ため息つかれた。
「いや、攻撃手段のひとつとして、ありかな、と思って。アイスバレットの高熱版?って、結構、効くと思うんだけど」
「まぁ、確かにね。こんなの誰も知らないよ。ってか、こんなん、当てられたくないな。打ち身じゃなくて、火傷だもん」
ということで、“マグマバレット”と名付けられました。男子ふたりがよろこんで、バンバン、的に打ち込んでた。
実戦で使ったら、オークたちが痛熱でのたうちまわっていた。そこを余裕で討伐終了。これを人間で使ったら、ちょっと可哀想な気がしたが、自分の身を守るためだと考えれば、ありだろう。
※熱力学
ウィキペディア参照。
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