表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/648

009【昇級試験開始】

 まずは、木剣での打ち合い。ハルキとエイジは、なかなかだとの評価。キヨミはまぁまぁ。マナミはダメ。

 次に魔法を的に当てる。ハルキとエイジは出せず。キヨミだけ、ファイヤーボールを連続射撃。

「魔法使いか。ほかにも撃てるか?」

「まだあれだけです」

 使えるけど、あまり手の内は見せない方がいい。

「わかった。おまえは」とマナミを見るギルマス。「魔法は使えないのか?」

「アタシは治癒魔法です」

「ほう。やってみろ」

 そういうとギルマスは、ナイフを出して、自分の左二の腕を傷付けた。すぐに血が出てくる。

「ほれ、早くしろ。心配するな。治らなければ、ポーションで治す」と腰のポーチを叩く。そこにポーションが入っているのだろう。

 マナミは渋々ながら十字架に左手を当て、右手を患部に添えて、詠唱した。

 同時に、光が右手に集まり、患部に移る。

 終わるのを待って、マナミは離れた。

 ギルマスが患部の血を拭って、キズの様子を見る。

「おお、きれいに治っているな。これなら冒険者にならずとも食っていけるぞ」

「その気はありません」

「だが、冒険者は自分の身を守れなければ、やっていけんぞ」

「対人ならば、経験はあります」

「ほぉ。言うじゃねえか」

 ギルマスは、マナミに手を伸ばした。もうすぐ手が()れる、と思った瞬間、ギルマスの身体が宙を舞い、背中から地面に叩きつけられた。


 観戦していた一同、信じられないものを見て唖然としている。


 だが、それで終わりではなかった。ギルマスが上半身を起こしたところをマナミが背中にまわり、ギルマスの首に両手を添わせた。締め上げるほどではない。

 ギルマスはすぐに意識を手放した。

 グッタリしたギルマスの姿に誰もが声を出せない。


 マナミがハルキをちょいちょいと手招き。ハルキがマナミに教えられて、ギルマスに活を入れると、ギルマスは気が付いた。だが、まわりをキョロキョロして、何が起こったのか、理解できていない。

「な、何が起こった!?」

「あなたは」とマナミが解説。「自分の力で倒れました。そこを私が頭に血がいかないようにして、あなたは失神しました」

「ということは……オレは負けたのか」

「はい」

「そうか、参った」

 観客たちが我に返り、“ギルマスが倒された”と騒ぎ出す。

 オレ、聞いてないよ? 何あれ? ギルマスが勝手に空中を舞ったよ? 別に背負投げしてないよ? そのあとの頚動脈を押さえて失神? どういうこと?

 オレも混乱中。


面白ければ、ブックマーク、評価をお願いしますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ