085【初風呂】
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少し短いため、3話連続投稿します(1話目)
お風呂の順番は、女子ふたりのあと、オレとダルトン。次にランドルフ。最後に男子ふたり。
オレは、ランドルフとも入る。入り方をふたりに教えないとね。
女子ふたりが風呂から上がった。上気した女の子、いいねぇ。浴衣姿なら、なおいい。
で、次に、オレとダルトン。
おっと、その前に、湯を足す。
もうひとつバスタブを作っておいた。こちらも水を張り、延べ棒で温めてある。で、一度、収納。これをその都度、足していくのだ。
「裸になって」
オレも裸になる。ダルトン、意外と筋肉質。
「身体を洗う」
石鹸はない。奪った中には入っていない。だから用意しましたよ。シャンプー兼用とリンスもね。
材料は、鑑定様々で、収集。作り方も鑑定様々です。便利便利。ちなみに、ほかの四人の鑑定では無理。なんせ、見たものを鑑定するだけですから。ありがとう、神様!
でも作る労力は、自力である。まぁ、仕方ない。それだけの価値はある。その価値は、この世界の人間であるふたりに判断してもらおう。
ダルトンは、洗い方がわからない。だから、オレが洗うことに。フハハ、子ども扱いしてくれるぞ!
お湯をかけてぬらして、まずは頭を洗う。ムムッ、泡立たん! ええい、汚れめ、このこの!
ふむ、ようやく泡立つようになった。頭はこのまま。身体を洗う。ウオッ、垢がすごい! 洗ってはお湯を流し、洗っては、を繰り返す。
納得できたところで、泡を落とし、バスタブに追い込む。ホレホレッ!
恐々と足を入れるダルトン。
「早く入れよ、若者」
悔しそうにしながら、両足を入れた。
「あ、あ、熱く、ない?」
「そうか?」と手を入れる。「適温ですな」
彼の両肩に手をかけて、押さえる。
「な、何!?」
「身体を浸けるの。ほら、こうやって」
オレはダルトンを押さえるのをやめて、バスタブに入る。腰を下ろして浸かる。
あっ、洗って流してあるよ。どっちにしろ、泡だらけだったからね。
ダルトンは、オレを真似て、浸かる。
ホォーッ、と息を吐くダルトン。
「別に怖くなかっただろ」
「うん。なんか身体中から力が抜けるんだけど」
「そういうもんだよ。初風呂、どうだい?」
「うん。水に浸かるよりもいいね」
「確かに」ふと思い出した。「あっ、そうだ。さんざん若者とか言っててごめんよ」
「あはは、煽っただけでしょ? わかってるよ。ありがとう、これを教えてくれて」
「うん」
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