077【調味料と賭け事】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
ダルトンには、コショウについても怒られた。もちろん、人前で使わない、と言って宥める。
でも、身内だけのときは大丈夫だ、という。美味しいのだ。彼もわかっているのだ。
そこで聞いてみた。
「こっちの調味料で塩コショウ以外に、何かないか?」
その質問にマナミが身を乗り出す。
「そうだな……あぁ、あの国に、腐ったものを調味料だと言うのがあったな」
「おっ?」
腐った、といえば、納豆に豆腐、いやいや、あれは食材か。であれば、魚醤か醤油かチーズ? これも食材?
「腐ったものを食べる、とはどういうことか、と理解不能だったのを覚えているよ」
「ということは、食べたことはない?」
うむ、と答えるダルトン。
ガクッとなるオレたち。
その反応を見て、首を傾げるランドルフとダルトン。
「たぶんだけど、その腐ったもの、美味いぞ」
えぇぇ、と懐疑的なふたり。
「腐ったもの、イコール、食べられない、というのは、偏見だからな、おまえたち」
四人もうんうんうなずく。
「ものによっては、薬にもなるんだぞ」
四人もまたうなずく。
まさかぁ、とふたり。
「よし、なら賭けようか。金貨一枚!」
金貨を出して、指で弾く。キンッ。
なんと、ふたりとも賭けに乗った。
そこに勇者一行の四人が、金貨一枚ずつを出す。
うっ、と身を引くふたりの男。この賭けはもしかして、負け?という顔だ。
そう、負けだ。
だが、ネタがないので、賭け事は成立する。
「まぁ、すぐには勝ち負けは決まらないから、楽しみにな」
ふたりは苦笑い。
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