643【暴竜対策】
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今話は、短いです。
「良さげだな。大きな村も被害にあっていたら、小さい村はどうするんだ?」
「被害状況によってだが、兵士や自警団が編成されて派遣される。大きな村は余裕があるからな」
「基本的な対応はそれでいいとして、問題は暴竜中か? 避難所の屋根が飛ばされたり、枝が折れて落ちてきたり」
「そうだな。できる限り、頑丈には作っているが」
オレはひとつ、思い出した。
「オレの世界には、竜巻に襲われる地域があるんだが」
「ん?」とこちらを見るマクレガウス。
「家の多くがやられるんだ、竜巻に。どこに避難すると思う? 避難所があるわけじゃない」
マクレガウスが考える。
「そこは平地だ。まわりに木々もない。さぁ、どこに避難する?」
「まわりに木々もない? 地上は竜巻で……地面の下か!」
「そう。事前に家の下に空間を作って、そこに避難したんだ。もちろん、その空間は頑丈にしなくちゃいけないがな。家が倒れて、出られなくなる可能性もあるが、竜巻が去ったあとに、村人同士で確認していって、助け出せばいい」
「なるほどな」
「さすがに洪水には対処できないから、高台の避難所をそうしてもいいんじゃないかな。最初は大変だけどな」
「いや、最初にそうしておけばいいならば、誰も文句は言うまい」
「あぁ、それと空気穴は開けとけよ。中で窒息しちゃうから」
「そうだな」と笑うマクレガウス。
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