063【戦争とステータス】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
「まったく違う?」とランドルフとギルマス。
「ああ。大小さまざまな国があって、多くの国が独自の言葉を使っている」
「国の数は?」とギルマス。
オレは、エイジを見た。
「えっと、確か……200いかないくらい?」
「196の国があります」とキヨミ。さすが優等生。
「だそうです」
ランドルフもギルマスも唖然としている。
「まぁ、共通語を使って、やり取りしていますけどね」
「戦争はないのか、そんな国々で?」
「あります。でもここ何十年も大戦はありませんでした。あっても小競り合いくらいでしょう。でもこっちに来る前に大国が小国に対して戦争を仕掛けて。その大国は世界から批難されて、それでもやめないから、世界中が小国に手助けして。あれは、どうなったのかな? その終わりを知る前に召喚されたから、わからないんですよね」
「おまえたちの身近なことではないのか?」
「ええ。ギルドとギルドのあいだで、やり取りしているでしょう? それよりもたくさんの情報が流されています。それも一般人レベルでね」
「一般人レベルで?」
「信じられないでしょうね」
ふたりがうなずく。呆然とした顔で。
しばらくしてから、ようやくギルマスが口を開いた。
「まぁ、そっちの世界のことは置いておこう」そうだね。頭が狂ってきそうだろうな。「王都のギルドからは、王城からあらゆるものがなくなった、という。どこまで本当のことなんだ?」
「ほぼ着るもの以外だな」
「本当に根こそぎか。バグラール国も?」
「そうだな」
「なぜ、バグラール国も?」
「こっちに侵略してくるんだろう? 王城が一文無しになれば、そんなことをやっている余裕はなくなる。違うか?」
「確かにな。だが、こんな遠くの地から、どうやって?」
「そういう能力がある、とだけ」
「そうか……それでサブが勇者なのか?」
「違う。そっちの四人が勇者一行。オレは巻き込まれた一般人」
「はい?」
「本当だ」とランドルフ。「コイツは巻き込まれた。だが、神様に役割をもらった人間だ」
「はい?」
「神様に役割をもらった人間だよ。コイツのスキルも神様からもらったそうだ」
ううむ、と考え込むギルマス。
仕方ないな。
「ステータス・オープン」
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