625【旅路の再開】
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今話は、短いです。
まわりを確認して、魔導バイクに乗り込み、一路、王都へと向かった。
動き出したバイクの中で、マナミが泣き出した。別れを我慢していたのだ。
オレの胸に倒れ込み、嗚咽を漏らしながら静かに泣いた。
少しして、起き上がるマナミ。
「すみませんでした」
ハンカチで涙を拭うマナミ。
「いいさ」
マナミの顔は、ちょっと酷い状態になっていた。あんまり見ないようにする。
「マナミ、顔に治癒魔法を掛けた方がいいよ」
あっ、と両手で頬を押さえる彼女。手鏡を出して見て、それから、手をまぶたの上に載せ、治癒魔法を使う。
旅の再開は、急ではあったが、すでにポイントを設定していたので、何度か休憩に着陸して進んだ。
その夜は、小屋を出して、過ごした。
寝る支度をしていると、マナミがマットを横付けしてきた。
「ダメですか?」
「ふたりがいなくて、寂しい?」
「はい」
「わかった」
明かりを消すと、彼女がすり寄ってきた。くっつくほどではなく、すぐ横にいるだけ。
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