622【ステータスの確認】
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今話は、短めです。
「テリーの容態は?」とマナミに尋ねる。
夕食を終え、お茶休憩したあと、ふたりが寝たのを確認して、ふたりで話す。
「食欲も出てきて、魔力の流れも安定しています。風邪も消えたようです」
「だね。鑑定さんも正常だと言ってる。病み上がりで体力が低いだけだ」
「ですね」
「容態が良ければ、明日、冒険者ギルドに連れていこう」
「歩かせるんですか?」
「まさか。オレが背負っていく」
「ですよね」と苦笑い。「それと、鑑定してみました?」
「ん?」
「ふたりに、初級の読み書き計算のスキルが出ています」
「計算まで?」
鑑定さん、よろしく。
「あっ、本当だ。鑑定さんは集中モードになってると、そういうのは見逃すなぁ」
「そうなんですね。それとムーナちゃん、絵描きのスキルもありますね。しかも中級」
「まぁ、あれだけ練習してればなるのも当然だろう」
「先生が良かったんですね」
ということで、鑑定さん、よろしく。
「そういうマナミも先生になってるよ。しかも、中級」
「えっ? なんで?」と慌ててステータスを確認するマナミ。「あっ、ホントだ。なんで?」
「たぶん、あのふたりを相手にやってたからじゃないの? オレのいない時間にさ」
「まぁ、ちょっと教えたりしてましたけど」とがっかりしている。
「いいじゃないか。あって、困るものでもないし」
「そうですけどね。そういうサブさんは?」と鑑定された。「あっ、ズルい。隠蔽してるじゃないですかぁ」
「やっぱり見えないんだな。ほら、解いたよ。ステータスオープン」
目の前にステータスボードが現れる。ステータスボードは、見る人によって、イメージが変わる。そこにあるようでも、それは脳内で見るからだ。
出てきたステータスを自分も確認する。
「あれ?」とマナミが何かに反応した。「称号が増えていません? “ハイエルフに認められし者”? ハイエルフって、エルフの子どもたちを送っていったあとで、サブさんが会いにいった?」
「たぶん、そうだろうな。しかし、先生がいくつも生えてるな」
「仕方ないですね」とクスクス笑うマナミ。
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