059【ラファエル】
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少し短いため、3話連続投稿します(1話目)
翌日、オレは寝不足だった。ランドルフのせいだ。ランドルフが寝入っていたオレを起こし、何事かをのたまって、そのまま眠ってしまったのだ。イビキがうるさくて、寝れなかった。
朝食後、冒険者ギルドへ。討伐の報酬を受け取るために。
ランドルフには、受け取っておいてくれ、と言ったのだが、ダメだ、と聞いてくれない。
仕方なく、出向くことになったわけだ。
ギルド内には、昨日のメンバーのほとんどがいて、チビチビとエールを飲んでいた。朝からよく飲めるなぁ。というか、ゆうべも飲んでいたはずなのに。これがふつうなのか? 異世界、こえぇ。
ランドルフとともに受付窓口に。
こちらに気がついた受付嬢が、立ち上がり、一礼する。
「連れてきた」とランドルフが短く言う。
「どうぞ、こちらへ」
受付嬢についていくオレたち。なぜ、報酬を受け取るのに、奥に? えっ? 階段登るの? それって、ギルドマスター執務室に、ということ?
ついていくと、案の定、ギルドマスター執務室前に。
受付嬢がノックする。
「ご到着されました」
「入ってもらってくれ」と男性の声。
どうぞ、とドアを開けてくれる受付嬢。
なんとなく、オドオドしながら入る。
受付嬢がドアを閉じ、そのそばに立つ。
執務机から立ち上がる男性。おそらく元冒険者と思われる体躯と鋭い眼光。
「よく来てくれた。ギルマスのラファエルだ。座ってくれ」
ソファーに揃って、腰掛ける。
ランドルフが、オレたちを紹介する。
「本題に入ろう。ランドルフから聞いたが、サブがパーティーのリーダーだそうだな」
「はい。とはいえ、私は冒険者ではなく、商人です。彼らは私の護衛です」
「聞いている。だが、それにしては今回の討伐の作戦を立て、また危険性の高い任務を実行したのは、確かだ」
「まぁ」
「元冒険者ではないのだろう?」
「ええ」
「それなのに、なぜ今回、参加した?」
「ランドルフに請われまして。それだけです」
「それも聞いている。だが、商人には危険な任務だ」
「わかっています。でも理由は本当にそれだけですよ」
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