539【救援要請】
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2話連続投稿します(2話目)
今話は、短めです。
ようやく、手が見つかった。躊躇している時間がない。
『ウーちゃん、ウーちゃん、聞こえる?』
念話は魔素を介していないから、気付かれる心配はない。
『ん? サブか?』怪訝に思っている。
『すまないけど、ちょっと助けて欲しいんだ』
『行くのは良いが、どうしたのじゃ?』
そこで状況を説明する。
それから、拠点の場所を教えた。
すぐに来てくれればいいが。
静かだが、ガサガサと草を歩く音がする。だが、近付いているという感じではない。
相手の位置を特定するために、索敵さんを使いたいが、魔力操作になるので、見つかってしまう。ここは我慢するしかない。
しばらく、その場で固まっていると、周囲が怒気に包まれだした。この怒気には覚えがある。ウーちゃんだ。来てくれたか。
そう感じたのと同じく、フェンリルの息子たちが慌てて去っていく草の音に、オレはホッとした。
念のために、索敵さんで追う。やはり、この場を去っていくところだった。
ウーちゃんは、ラキエルに乗ってきていた。拠点に降りると、ラキエルから降りて、現状を確認するウーちゃん。
オレもみんなの状態を確認してまわる。
「どうじゃ?」
「みんな、気絶してるだけだね」
「そうか」
「でも助かったよ、ウーちゃん」
「うむ。念のためにラキエルも連れてきたが」
「ありがとう。まだなんとも言えないけど、助かる」
みんなをその場にちゃんと寝かせて、目が覚めるのを待つ。
陽が落ちるころ、ひとりまたひとりと目を覚ます。覚めると同時に、痛みを訴える。魔弾はそれだけ、強かったのだ。それに魔法盾を出す前に倒されたのだし、仕方ない。
それぞれが治癒ポーションを飲んで、痛みを癒す。
相談して、村に戻ることにした。オレ以外の全員をウーちゃんの空間魔法に入れてもらって、ラキエルにウーちゃんとともに跨り、空から村へと戻った。そこで空間魔法から全員を出してもらう。
ラーナに、作り置きでいいからと、夕食を用意してもらって食べた。
みんな意気消沈していたから、お茶休憩も静かで、すぐに就寝することに。
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