037【手榴弾】
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短いため、3話連続投稿します(2話目)
オレはふたりに指差してみせる。そっちを見るふたり。
そこにはウルフの群れ。見えるのは三匹。鑑定には十二匹いる。
ウルフを見て、ふたりが怯える。
「大丈夫だよ。結界で入ってこれないから。ちなみに、十二匹いるからね」
「十二匹も?」
「別の群れふたつが合流したみたいだね」
鑑定では、来た方向を中心に広がりつつある。
「よし、ふたりに手伝ってもらおうかな」
それぞれに三つ渡し、やり方を教える。
「落ち着いてやれば、問題ないからな」
「「わかった」」
「何が、わかった、だ」とオレの横にランドルフが現れた。
「ウオッ。起こされたか」
「ああ。何匹だ?」
「十二。どうやらふたつの群れが合流したみたいだ」
「で、何をしようとしている?」
「さっきのスタンガンを改良した。それをばらまく」
「オレも手伝うか?」
「お試しだから、見ててくれ」
うなずくランドルフ。
オレと女子ふたりが展開。
オレの合図で、手榴弾をばらまく。
ウルフたちは手榴弾を避けるが、何も起こらないので、近付いて、ニオイを嗅ぐ。
関心を失ったとき、手榴弾が起動した。
耳をつんざくほどの音が周囲に鳴り響く。雷が閃く。
馬が驚いて立ち上がって嘶く。
手榴弾のまわりにいたウルフたちが、雷に打たれ、固まり、地面に倒れ、痙攣する。
起動して、十秒後、手榴弾が停止。
痙攣していたウルフたちが、力なく倒れたままになっていた。
鑑定では、九匹が死に、残ったウルフも瀕死の状態だった。
「三匹が生きているから、トドメを差してくるな。周囲の警戒を頼む」
呆けているランドルフに頼む。
「お、おぅ」ちゃんと返事をしてくれた。
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