034【静電気?】
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短いため、3話連続投稿します(2話目)
「ほかにもいろいろとできるんだ。オレの世界では、誰もが持っている。そこの四人も。だが、この世界では機能が限られる。それだけでもいい魔導具だが、“電気”という魔力が必要でな。その“電気”がここでは作れない。だから意気消沈しているわけさ」
「そのデンキ?は、どんな性質なんだ?」
「雷や静電気はわかるか?」
「ふたつともわかるが、別物だろう?」
「いや、威力が違うだけで同じものだよ。その威力をうまく使うんだ。それが“電気”」
「すごいな、雷までも……なら雷の魔法でなんとかならないのか?」
「なりそうな気はする。けど、無理っぽいな。できても“スタンガン”くらいだろうな」
「えっ、“スタンガン”、できるんですか?」と食いついたのはキヨミ。
「たぶん。さっきのライターの発生させる魔法を変えるだけだから」
「作ってください! 魔獣に襲われてもやっつけられます! 魔法の詠唱なんてやってられません!」
ということで、作りました。
魔導ランタンを改造。
スイッチオン。
バリバリバリと先端に静電気くらいの稲光がいくつも走る。
スイッチオフ。
静かになった。全員が。
「できちゃった」
意外と簡単だった。
「すごいな。たぶん、少し痺れる程度だろうが、かなり驚くだろうな」
「魔力の量を増やせば、ヘタすれば、死ぬな」
「可能性はある。雷魔法に耐性のある魔獣には使えないだろうが」
「やっぱりいるんだ、そんな魔獣が」
「なら」とエイジ。「先端を交換できるようにすれば?」
「スイッチで」ハルキも。「威力調整するとか」
「はいはい。とりあえず、これで我慢してもらえるかな?」とスタンガンを持ち上げる。
「それ、持ち歩くのは」と苦笑いのキヨミ。
「まぁね。どっちみち、もう少し改良も必要だし、そろそろ寝よう」
五人がうなずく。
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