032【後始末】
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短いため、3話連続投稿します(3話目)
結果は、全部、やっつけた。
一番、驚いたのは、マナミのベルトの使い方。投石機(スリングとも言う)にしたのだ。遠心力が小石に伝わるので、その分、威力が強い。
魔石が当たったウルフは、キャンッと鳴いて、下がる。
倒すまでには至らないが、タイミングをコントロールできるので、助かった。
キヨミの魔法で一匹ずつ無力化、それを男子ふたりが矢を射って仕留める。
ランドルフが剣で斬りつけ、オレが矢を射って、弱体化。
最終的にランドルフが結界の外に出ていって、ウルフのトドメをさす。
ランドルフとハルキが周囲を警戒。
そのあいだにオレがウルフを収納。アイテムボックス内で、矢を回収。外れた矢も収納。
エイジが魔石を回収。それをオレが受け取って収納する。
マナミからベルトを返してもらって、後始末終わり。
焚き火のまわりに座り、ホッとひと息つく。
ランドルフがオレを真剣な目で見る。
「サブ、おまえが、このパーティーのリーダーだ」
「いやいや、何、言ってるの? ランドルフがリーダーの方がいいに決まってるよ」
「いいや。おまえは的確な指示をした。みんなの能力や経験を加味しての指示だった」
四人もうなずく。
「オレたち四人では」とエイジ。「ギルマス相手に闘えなかった。王城でもサブさんの指示がなかったら、脱出できなかった」
みんな、うなずく。
「まぁ、実戦経験はランドルフさんには負けるでしょうけど、冷静な判断はオレたちには必要です」
「そういうことだ。オレはタンクだ。盾で攻撃を防ぎながら、仲間の攻撃を助けるばかりだった。だから、リーダーの経験は少ない。サブはリーダー経験あるだろ?」
みんなの視線が痛い。
そりゃ、職場のひとりひとりを仕事に活かせるようにしてきたこともある。
「わかった。でもランドルフも助けてくれよ」
「もちろんだ」と笑う。
四人も笑う。
オレだけ、ゲンナリ。
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