019【オレのチート能力】
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1話1話が短いため、3話連続投稿させてください。(3話目)
「あっ、そうだ。キヨミ、自己紹介したときの質問に答えるよ」
「魔法のこと?」
「うん。あれは神様に教えてもらっていたんだ。だから、今後、君たちが学んだスキルなんかについては、わからないから」
「神様から。わかりました。別の質問、いいですか?」促す。「バキュームしたあと、すぐに剣とか出していましたよね。さっきもコップや鍋やフォークも出していました。そのランタンも。地名や村の名前もスラスラと。あれも神様から?」
「まぁ、ね。要するにチートな能力をもらったんだ。バキュームしたもののリストアップするだけではなく、書類なんかは頭の中に整理される。そこから簡単に欲しい情報が得られる」
「書類?」と反応したのはエイジ。「そんなものも?」
「ああ。バキュームした。取れるものは取った。武器防具に馬具、肉や野菜などの食材、調理器具、調味料なんかも。今ごろは、仕事どころか、腹減って、騒ぎ立てているんじゃないかな。そういえば、冒険者ギルドのギルマスが留守だったけど、城に呼ばれたのかも」
四人が呆れている。
「金目のものはほぼないし、武器防具もないから、買い物も無理、脅すのも大変。王命だけでどこまで保つかな」
「もしかして、オレたち、逃げなくても大丈夫じゃ?」とハルキ。
「それダメ。おそらくこの街の物価が上がる。そうしたら、街中、陰気になって、住みにくくなってくる」
「それに」とマナミ。「食事は塩辛いままだわ」
「あっ、そりゃ、大事だ」
そこは全員が同意。
それから明日のことを話して、お開きとした。時間も時間だったし、みんなが眠そうに欠伸をしはじめたから。
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