017【食後に】
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1話1話が短いため、3話連続投稿させてください。(1話目)
女将さんにごちそうさまして、男子部屋へ。入る前にランタンタイプの魔導具を灯す。ドアを閉めて、リンゴ似の果物を出す。この果物は、仕入れとは別口で購入しておいたもの。
「キヨミちゃん、洗浄魔法かけて」
「ちゃん付け、なしで」
「了解。お願い、キヨミ」
洗浄魔法できれいになる果物。
「この世界、農薬はないだろうけど、念のためな」
「サブさん」とマナミ。「さっきのナイフ、貸して」
柄の方を向けて差し出す。
受け取ると、器用に使って、果物の皮を剥く彼女。
オレは、皿を出す。そこにひとつひとつ置いていくマナミ。それから半分にしていく。
「はい、どうぞ」
フォークも出して、手渡す。
「「「「「いただきます」」」」」
はぁ、うまい。ほどよい甘さ。
みんなもホッとしている。
「今後、どうします?」と心配顔のエイジ。「これじゃ、先が思いやられますよね」
「うん、誤算だったな。旅のあいだは干し肉が一般的だろうし。ランドルフも全員分を購入していたからな」
「干し肉って、ジャーキーみたいなものですか?」
「ああ。でもまぁ、朝に出発して、昼休憩にはオレたちの話もできてるはずだから、そこで相談して、自炊しよう。商品の中には果物もたくさんあるから」
「それだけでもありがたいです」
みんなもうなずく。
果物を食べ終わり、少しくつろぐ。
そこにノックの音。
ドアを開けると、幼女が。
「お湯をお持ちしましたぁ」
「ありがとう」と受け取る。
忘れてた。頼んでいたんだった。
「使い終わりましたら、廊下に出してください」と幼女は出ていった。
とりあえず、女子にランタンを渡して、身体拭きにした。
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