120【ギルマスとの会話】
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少し短いため、3話連続投稿します(3話目)
馬化したウーちゃんに馬具(鞍を着けても意味ないので、馬銜と手綱だけ)を着け、商業ギルドへ。
馬車留めに預ける。従魔登録に来たことを説明して、番号札をもらう。ここでも登録できるらしい。よかった。
受付嬢のところに行き、要件を告げる。従魔登録と魔導具の登録について。どちらも初めてだ、と言っておく。
ギルドカードの提示を求められたので、戸惑わずに出す。
「お返しいたします。サブ様、先日のご依頼について確認をしていただけますでしょうか?」
「《夜明けの星》のゲイルには、昨日会って、すべて完了した、と聞きました」
「左様でしたか。その後、なのですが、商業ギルド独自に依頼を出しまして」
「はい?」
「薬の販売を彼らに継続していただいております」
「あぁ、そういうことでしたか、なるほど」
「その件もあり、ギルマスから直接お話ししたい、と。お時間がよろしければ、と」
簡単に済むだろう、と快諾。
すぐにギルマス執務室へと案内された。
ギルマス執務室では、いかにも商人といった感じの恰幅のいいおじさんがいた。やっぱり初めて会う。
彼と握手する。と鑑定さんが反応。鑑定されている、と。
鑑定されても、見られてもいいステータスだから気にしない。
「はじめまして、サブ様。イジジ村商業ギルドでギルドマスターをしています、デッカーと申します」
「はじめまして。鉄級のサブです」
「どうぞ、お掛けください」とソファーを勧められる。
ほどよい調度。
ソファーに腰を下ろす。ギルマスも対面に座る。受付嬢が彼に耳打ちする。
「もう、彼女から聞かれたかと思いますが、サブ様が冒険者に依頼された件を引き続きの依頼とさせていただいております」
「はい、聞きました」
「了承も取らずに、行なってしまい、大変申し訳ございません」と頭を下げる。
「いいえ。こちらの予算の関係ですべての村には行けないことはわかっておりましたので、そのまま続けていただけている、と聞きまして、うれしく思っております」
「ありがとうございます。そのお言葉で、胸のつかえが下りました」
「それは、よかったです」
「この件につきましては、残念ながら、対価の方は、そのぉ」と言いにくそう。
「対価? いえ、すでに私の手を離れておりますので、必要はありませんよ」
それを聞いて、ホッとしているギルマス。
「ありがとうございます。対価は無理ですが、何か御用がありますれば、それなりの待遇をさせていただきます」
「ありがとうございます」
「何かございますか?」
受付嬢がまた耳打ち。
「ほぉ、従魔登録と魔導具の登録を」
「はい。それが今日の目的でして。あっ、そうだ。関係ない話ですが、王都が大変な状況だとお聞きしたのですが。どうなのでしょうか?」
「王城の金銀財宝が奪われたとのことで、混乱したままですね。いくつかの大店が潰れたという話もございます。まだしばらくは続くだろう、と王都商業ギルドからも連絡が来ております」
「そうですか。まぁ、もうしばらくは行商を続けてみます」
「その方がいいかもしれませんな」
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