101【索敵結果と決断と】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
ダルトンが、オークたちを調べる。キングを調べると、苦い顔をする。
「どうした?」
「コイツ、キングだけど、なりたてだ。集落があるのかも」
「討伐の必要性があると?」
「まだなんとも。索敵はどんな感じ?」
「今のところは。ちょっと広げてみる」
索敵半径を大きくし、索敵角度を狭くする。
「いるいる……ちょっと待て……なんで?」
「どうしたの?」
「オーガがいる、三頭。オークは百匹近く」
「何よ、オーガが率いてるの?」
「わからない」
「ここからの距離は?」
「ランドルフの歩幅で千歩ってところだな」
一キロほどだ。
「近いといえば近い、か」
「少なくともオーガは倒しておいた方がいい気がするが」
「たぶん、雷爆弾でも無理だよ?」
「デカいのか?」
「オークの三まわりくらいは大きいかな」
「うへっ。なんか違うやり方が必要か」
収納して、みんなのところへ。四人はランドルフに褒められ、《探索の神獣》は驚いてポカンッとしている。
みんなを集める。そこでオークの集落とオーガのことを話す。距離のことも。
「すぐに危険というわけじゃない」とダルトン。「距離もあるし、先遣隊を出してくるぐらいだろう」みな、うなずく。「だが、オーガの存在が気がかりだ。それにオークの集落にいるなんて、ありえない。どういうことか、確認すべきだと思う」
「正直な話、オレには経験がないので、ダルトンの言うように確認すべきだと思う。だが、全員で行くのはダメだ。少数に絞るべきだな。まず、確認すべきに賛成の者は手を挙げてくれ」
全員が挙げた。
「降ろしてくれ。では――」
続けようとしたが、遮られた。
「オレたちに任せてくれないか?」とバッケル。「オレたちは、もともと森探索がメインの仕事だ。“森隠れ”のスキルも全員ある」
“森隠れ”のスキル。鑑定さんによると、“隠遁”スキルの一種だとか。
「許可できないな」とダルトン。「まだ身体が万全じゃないでしょ。オイラが行くよ。仕事しないとね」とマナミを確認する。
「そうだな。オレも行こう。集落の先にオーガの群れがいたら困るからな」
「そだね。あとはぁ」とまわりを見る。
「私が行くわ」とエルフのサーリ。「私はケガもしていないし、いつも斥候をやっているから」
「オレも」とバッケル。「賛成だ。サーリなら適任だ」
ダルトンがオレを見る。決定権はオレか。
「わかった。この三人で行こう。ランドルフ、ここは任せる」
うなずくランドルフ。
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