100【魔導具とラキエルの運動】
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少し短いため、3話連続投稿します(1話目)
残酷シーンあり
「おはよう」と起きてきたのは、人間族のバッケル。
「おはよう。みんなは?」
「まだ寝てる。安心して眠れて、余計に眠っているみたいだ」
「そうか」
朝飯にする。
「いつもこんな感じか?」
「うん。もう板についた感じだな」
「夜も静かだったが」
「そうだな。ゴブリンとウルフが来たけど、さっさと倒したからな」
「そんな騒がしくはなかったが?」
「コイツの魔導具で」とオレを指して、ダルトン。「倒してるからな。すぐに終わる」
「魔導具で?」
「コイツは魔導具師なんだ。で、結構、便利なものが多いんだ」
「どんなものなんですか?」
オレが答える。
「昨日、見せた魔導具を改造したものだよ」
「昨日の、というと、あの雷の?」
「そう」
「具体的には?」
雷爆弾・静を出す。で、説明。
「こんなもので……で、ゆうべは何匹を?」
「ゴブリン十五、ウルフ十二だな」
「すごい。売らないのですか?」
オレは、苦笑い。
「ここから抜け出たらね。なんせ、ここで作ったので」
「あっ、そうか」
エッヘ・ウーシュカにゴブリン提供。バッケルが驚いている。
「毎朝、やっているのか?」
「そうだね。最初はゴブリンの死骸を処分するのに困って流してたんだ。そしたら食いついた。以降、毎日やっているよ」
しばらくするとだんだんと《探索の神獣》の面々が起き出してきた。マナミが彼らにも朝食を出す。
昼前にラキエルがいつもの運動をする。こっちもわかっているので、準備する。
索敵さんが反応。
「オークが六匹。いや、キングがいる」
「キングを入れて、六匹?」ダルトンが聞いてくる。
「そうだ」
「よし。四人で、やってみろ! ランドルフはいつでも掩護に!」
四人が駆け出す。マナミがローブをまとう。
ラキエルが引き返してくる。
森からオークの姿が。ラキエルを追いかけているようだ。
ラキエルと四人がすれ違う。
ハルキとエイジが魔法を発動する。ストーンバレットでオークの目を狙う。
ものともしないオークたち。
男子ふたりが立ち止まる。キヨミが少し後ろで詠唱準備。マナミが消えた。
エイジが地面に手をつく。オークたちの足元の地面が凸凹になる。
そこにオークたちがひっかかり、転ぶ。
後方のオークたちは、それを見て、足を止めた。
ハルキが魔法発動。マグマバレットだ。
この攻撃にオークたちは痛熱でのたうちまわる。
オーク・キングが胸を叩いて、ドラミングする。
だが、次の瞬間、キングがよろめく。
マナミの吹き矢が当たったのだ。最近はしびれ薬を使っているマナミ。これは睡眠薬だとすぐには効かず、有効性が低かったからだ。
キヨミがキングにウォーターカッターを放ち、首をカットする。最近はこの魔法の威力が上がっていた。
男子ふたりが、もがくオークたちを始末していく。
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