不在の影
数日が経ち、ハルカの姿は依然として見えなかった。
ネバーはその事実に心を重くし、部屋から出ることもなく、深い失意と孤独に包まれていた。
「……」
ネバーはベッドに座り、何度もハルカの姿を思い出していた。
彼女が突然いなくなった理由が分からず、胸の奥にぽっかりと穴が開いたような感覚が続いている。
「俺は何のために……」
ネバーは自問自答しながら、窓の外を見つめた。
かつての希望に満ちた目は、今や暗く沈んでいる。
自分でも愚かだと思う。
あんなにいじめていた相手だが、数日の間に絆が生まれ、それ以上の存在と認識していたのだ……
「ハルカ……どこに行ったんだ……」
街では資源がどんどん減っていく中、勇者がいなくなったことにより、街の住民たちは次第に不安を募らせていた。
日々の生活がますます厳しくなっていく……
ある日、ネバーの部屋の前で老人たちが集まり、扉を叩いた。
「ネバー様、お願いです!魔物を狩りに行ってください!」
「私たちにはもう耐える力がありません。このままではみんなが飢え死にしてしまいます!」
老人たちは涙ながらに懇願し、ネバーの部屋の前で祈るように訴えた。
ネバーはその声に耳を傾けながら深いため息をつく。
「……」
どうして、俺が__
どうして自分で行かない__
どうして自分でなんとかしようとしない__
………………
しばらくの沈黙の後、扉を開けた。
老人たちの顔には安堵の表情が浮かぶ。
「分かりました」
ネバーはそれ以上は何も言わずに砂漠へと歩みを進めた。




