2人の勇者
みやの回復には数週間かかるとのことだった。
その間、ネバーとハルカは街の資源確保のために、砂漠での魔物探しに出かけることにした。
砂漠の日差しが厳しい中、二人はデザート・スコリピクスの巣を探して進む。
「……ごめんなさい、あなたには本来こんなことをさせるべきじゃないんだけど……私が一人で何とかするべきだったのに……」
ハルカは申し訳なさそうに俯きながら言う。
「気にするな、私も世話になっているから協力できることがあって嬉しいんだ」
ハルカは少しだけ顔を上げて、ネバーの言葉に感謝の意を込めて微笑んだ。
その時、大きな影が砂丘の向こうから現れた。
「来たわね」
ハルカはすぐに武器を構えたが、ネバーは素手のまま立っていた。
いつまで経っても武器を出さないネバーに焦りながら声をかける。
「ネバー!?武器は?」
「必要ない」
デザート・スコリピクスは全長10メートルを超える巨大なサソリのような魔物で、その鋭いハサミと毒針は一撃で獲物を仕留める力を持っている。
「避けて!」
ハルカの叫び声が響く中、ネバーは素早い動きでデザート・スコリピクスの攻撃をかわし、その巨体に拳を叩き込んだ。
衝撃波が砂漠に響き渡り、魔物は後ろに怯む。
「すごい……」
ハルカは目を見張った。
ネバーの一撃はデザート・スコリピクスの甲羅を貫いている。
「これで終わりだ」
ネバーは冷静な目でデザート・スコリピクスを見据え、一瞬の隙をついて、もう一度拳を振り上げ、力を込めて振り下ろした。
拳が風を切る音が響き渡り、まるで雷鳴のような衝撃がデザート・スコリピクスの頭部に直撃した。
甲羅が粉々に砕け、内部の脳髄が飛び散り、デザート・スコリピクスの体は痙攣し、砂漠の地面に崩れ落ちる。
砂が徐々に落ち着き、視界がクリアになると、ハルカは目の前にはデザート・スコリピクスの巨体が横たわっていた。
「魔皮紙も使ってないのに……一撃で……」
ハルカは呆然と立ち尽くし、ネバーの力に圧倒されていた。
ネバーは拳を引き抜き、ハルカの方を向く。
「これでしばらくは食料には困らないな」
「あなた……一体何者なの?」
「私も勇者だ」




