超絶美少女女神様!?……眩しすぎる!
「ん? ここは……」
目の前に広がるのは、上下も距離感もない、ただただ真っ白な世界。
まるで、現実の影すら存在しないコピー用紙の中に放り込まれたような感覚。
俺は今、立っているのか。それすら分からない。
【やぁ、伝説の勇者】
「……伝説の勇者? ハハ、何そのアニメみたいなセリフ」
斜め上の空間に、ふわりと魔法陣が現れる。
その中心から、光に包まれた何かがゆっくりと姿を現した。
【こんにちは、僕はアオイ。君を異世界に転生させるために来た……女神だ】
現れたのは、まるで幻想から抜け出してきたかのような女性だった。
「あ、ぅ……」
金色に輝くサラサラの髪。
もちもちした完璧な肌。
吸い込まれそうなほど透明感のある青い瞳。
そして、どうしようもなく視線が引き寄せられてしまう、抜群のスタイル。
男なら誰だって目を奪われる、そんな完璧な“女神”。
【どうしたの? 言葉も出ないほど魅了されちゃった?】
「ちょ……直視できない……」
【あら、残念。僕としては目に焼きつけてほしいくらいなんだけど?】
……何を言ってるんだ、この人。
そんなことされたら俺の夜のオカズがこの人一択になって、他の女性なんか一切見れなくなるじゃん!
【確かに、それは言えてる】
「……えっ!?」
ま、まさか……
【うん、心の声ダダ漏れ。……おっぱい、触っとく? 夜のおかず用に】
「ぎゃあああああああああ!!!」
恥ずかしいいいいいい!! 俺、なに考えてんの!? 死にたい! 死んでるけど!
【あははっ、面白〜い♪ ……さて、それじゃ本題いこっか。君、異世界転生って知ってるよね?】
「は、はい……」
死んだら異世界に飛ばされて、スキルとかチート能力で無双するやつ。それくらいはオタクの常識だ。
【うんうん、話が早いね。さっきも言ったけど、君は“伝説の勇者”に選ばれたんだ】
「ええっ!? 俺が!?」
【うん。正直ね、君って今の世界じゃ落ちこぼれもいいとこだった】
「……ぐっ」
【でもね、それでいいの。むしろそういう人の方が、異世界では伸びしろがあるの】
「アニメとか漫画の知識が、役に立つってこと?」
【そう! その知識が、常識の通じない世界で生き残るカギになる】
【例えば、野球選手がどれだけ打てても、腕が吹き飛んだら使い物にならないでしょ?】
「……いや、物騒すぎる」
【例え話だよ☆】
【でも君は、異能バトルとかファンタジー世界に関しては“理論武装”できてる。だから、僕の力で魂以外を作り変えて、最強スペックで送り込む予定】
「魂以外って……え?」
【うん、性格も外見も、ちょっと変えちゃうかもだけど、君は君だよ】
「ちょ、待って、それってどういう──んむっ!?」
突如、女神アオイがそっと俺の頬に触れ――キスをした。
【ん……じゃ、死ぬほど頑張ってね♪】
そのキスは甘くて、柔らかくて、そして……温かかった。
意識がスーッと遠のいていく。目の前が、再び真っ白になって――
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『………………』
【ん? ……そうだね。でも、彼がその人みたい】
『………………』
【うん。きっと彼なら、やってくれる】
【“時の牢獄”を――完成させてくれる】




